【CV増】SEOキーワードの選定方法を8つのステップに分けて解説!
キーワード選定は、検索面の最適化をはかるSEO対策において根幹となり、どのキーワードを狙っていくかによって得られる成果が大きく変わっていきます。
特に、CV数を増加させるにはキーワード選定が大きな鍵を握ります。キーワードによって、流入するユーザーの特徴や悩み、ニーズが大きく異なるので、価値のある情報を発信していたとしても、CVの確度が低いキーワードではCVを獲得することは難しくなります。
そのため、成果の出ていないメディアではキーワードの選定からずれてしまっていることが少なくなく、成果を出すためには正しいキーワード選定を行うことが重要になります。
そこで本記事では、下記について解説をしていきます。
- SEOキーワードの選定に関するよくある失敗
- SEOキーワードを選定する8ステップ
- 弱ドメインでも勝てるキーワード戦略の考え方
現状SEOで成果が出ていない方は、ぜひ参考にしてキーワードを見直していきましょう。
SEO対策においてキーワード選定の質が成功の鍵を握る
冒頭でもお伝えしましたが、SEO対策においてキーワード選定の質によって得られる成果が大きく左右されます。
本章では、キーワード選定がなぜSEO対策における成功の鍵を握るのかについて解説していきます。
キーワード選定が成果に繋がる理由
- キーワードにより流入するユーザーの質が大きく変わる
- キーワードがズレればコンテンツが良くてもCVしない
キーワードにより流入するユーザーの質が大きく変わる
キーワードによって流入するユーザーの質が大きく異なります。キーワードによって、検索時の悩みや温度感、性格やニーズなどが変わるこからです。
例えば、下記の2つのキーワードではどちらもSEOに関する情報を知りたいユーザーですがニーズや流入するユーザーの特徴が大きく異なります。
検索キーワード | SEO対策 | 検索順位上がらない |
ユーザーの特徴 | SEO対策を実施しておらず、SEO対策とはそもそもどういうものか知らない | SEO対策を実施しているが成果がです悩んでいる |
悩み | SEO対策を自社もやるべきなのか、どのようなことをやるべきなのかがわからない | SEO対策を行なっているが検索順位がなかなか思うように上がらない |
解決したいこと | SEO対策とはどのような取り組みをしてどのような成果が出るのかを知りたい | 検索順位を上げるために自社にはどのような対策が足りていないのかを知りたい |
上記のように同じSEOに関するキーワードでも、ユーザーの悩みの深さや検索をしている際のシチュエーションが大きく異なります。
そのため、自社の目的やペルソナにあったユーザーを流入させるには、自社の目的やペルソナにあったキーワードを選定することが重要になるのです。
キーワードがズレればコンテンツが良くてもCVしない
先ほど紹介した例のように、キーワードによって流入ユーザーの特徴やユーザーが検索をした背景やシチュエーションが大きく異なります。そのため、ユーザーの行動パターンも大きく異なります。
そのため、キーワードによってCVしやすいものと、CVしにくいものがはっきりと別れます。
先ほどのキーワードを例にしてみると下記のようになります。
検索キーワード | SEO対策 | 検索順位上がらない |
ユーザーの特徴 | SEO対策を実施しておらず、SEO対策とはそもそもどういうものか知らない | SEO対策を実施しているが成果がです悩んでいる |
悩み | SEO対策を自社もやるべきなのか、どのようなことをやるべきなのかがわからない | SEO対策を行なっているが検索順位がなかなか思うように上がらない |
解決したいこと | SEO対策とはどのような取り組みをしてどのような成果が出るのかを知りたい | 検索順位を上げるために自社にはどのような対策が足りていないのかを知りたい |
行動 | SEO対策をやるべきなのかを社内で検討する | 自社に足りないものを知ることができ、実施してみる。それでも成果が出なければ専門家に相談をしたい。 |
CVの確度 | 低い | 高い |
どちらもSEO対策に関する検索をしておりますが、2つのキーワードでは悩みの深さに大きな違いがあります。
「SEO対策」というキーワードでは、まだSEO対策をしておらずこれからSEO対策をするか検討していたり、どのようなものなのかを知りたいというニーズになります。
一方で、「検索順位 上がらない」というキーワードでは、今SEO対策に取り組んでいるが成果が出なくて困っているからすぐにでも解決したいというニーズになります。
2つのキーワードを比較してみると、後者の「検索順位 上がらない」というキーワードの方がSEO対策に関しての悩みが深く、お問い合わせに繋がりそうということが想像できるでしょう。
上記の例のように、キーワードによってもCVのしやすさが大きく異なるので、どれだけいいコンテンツを提供していても、CVがしにくいコンテンツでCV数を大きく増やすことが難しくなります。
【CVしない…】SEOキーワードを選定する際によくある失敗
多くのメディアでは、SEOキーワードの選定で失敗してしまうことが多く、成果の出ない要因となってます。特に、PVを稼ぐことはできてもCVが発生しないメディアでは、キーワード選定がズレてしまっているケースは少なくありません。
本章では、SEOキーワードの選定におけるよくある失敗を紹介していきます。
- 検索ボリュームの大きさだけでキーワードを選定している
- ターゲットユーザーから逸れたキーワードを選定している
- キーワード同士のカニバリが発生してしまう
次項で紹介する実際にキーワード選定をする方法を学ぶ前に、失敗事例を理解しどのような視点でキーワード選定を行うべきなのかを理解していきましょう。
検索ボリュームの大きさだけでキーワードを選定している
SEOキーワードの選定でよくある失敗の1つ目としては、「検索ボリュームの大きさだけでキーワードを選定している」ことが挙げられます。
SEOキーワードの選定において一番よくある失敗と言っても過言ではないほど、よくやってしまいがちな失敗です。
検索ボリュームは、集客力を測る上で重要な指標ではありますが、多くのメディアの目的はCV(購入や問い合わせ)となります。そのため、検索ボリュームだけを指標としてキーワードを選定してしまうとPVだけ増加して、CVしないメディアとなってしまう可能性が高くなってしまいます。
また、検索ボリュームの大きいビッグキーワードと言われるキーワードは、検索上位表示する難易度も高く、成果が出るまでの時間と手間がかかってしまいます。
ターゲットユーザーから逸れたキーワードを選定している
SEOキーワードの選定でよくある失敗の2つ目としては、「ターゲットユーザーから逸れたキーワードを選定している」ことが挙げられます。
ターゲットユーザーから逸れたキーワードを選定してしまうと、どれだけPVを獲得していたとしても、訴求や提供するサービスがずれてしまう可能性があるので、CVをしない可能性が高くなってしまいます。
例えば、年収600万円以上のハイクラス転職をサポートするエージェントサイトを運営している場合、対象のターゲットは上昇志向が強く、年収600万円以上の転職をしたい方となります。
本来、「ハイクラス系職種」に関するキーワードや、「キャリアアップ」に関するキーワードを狙う必要があるでしょう。
一方で、「平均年収が低い職種」に関するキーワードや、「会社 やめたい」などのネガティブなキーワードでは、同じ転職をしたいキーワードだとしてもターゲットユーザーが流入する可能性が低くなってしまいます。
上記の例のように、SEOキーワードによってターゲットユーザーの質や特徴が大きく変わってしまうので、キーワードが逸れているとCVしにくくなってしまうのです。
キーワード同士のカニバリが発生してしまう
SEOキーワードの選定でよくある失敗の3つ目としては、「キーワード同士のカニバリが発生してしまう」ことが挙げられます。
SEOにおいてキーワードのカニバリ(重複)をしてしまうと、Googleからの評価が下がってしまい、ページの評価を大きく下げてしまう要因となります。SEO対策では、同じキーワードではなくても、意図しないカニバリが発生してしまうことがあります。
例えば、「転職サイト おすすめ」と「転職サイト ランキング」という2つのキーワードをみていきましょう。
「おすすめ」と「ランキング」なので一見違ったキーワードと思われがちですが、実際の検索結果を見てみるとどちらのキーワードも近い検索結果となります。
そのため、「転職サイト おすすめ」と「転職サイト ランキング」の2つのキーワードで記事を作成してしまうとGoogleからはカニバリと捉えられてしまい評価を下げてしまう要因となります。
【成果が出る】SEOキーワードの選定を行う8ステップ
本章では、SEOキーワードの選定方法を8ステップに分けて紹介していきます。
- メディアの目的と目標を明確にする
- ペルソナとニーズや課題を深掘りする
- キーワードを抽出する
- 実際に検索をしてキーワードの特性を測る
- キーワードをグルーピングする
- キーワードのカニバリを省く
- キーワードごとに目的をつける
- キーワードの優先度を決める
ステップ1:メディアの目的と目標を明確にする
キーワードを選定する前に、メディアの目的と目標を明確にしていきましょう。メディアの目的によって狙うべきキーワードが異なるので、メディアの目的や目標を明確にしておくことで、キーワードのずれを防ぐことができます。
例えば、メディアの目的を「SEO対策のコンサルティングを行なっており、SEOに関して豊富な知識や専門性を持っている企業」という認知を広げていきたいという目的を持っているとします。
「SEOに関して豊富な知識や専門性を持っている企業」という認知を広げるには、「キーワード選定」や「SEO対策 やり方」などのSEO対策を実際に行う際に検索をするキーワードを選んでいくと良いでしょう。
一方で、「SEOコンサルティング」や「SEO対策 代理店」などのキーワードでは、SEOコンサルティングを行なっていることの認知は獲得できるかもしれませんが、専門性がある企業という認知を広げることはできないでしょう。
上記のように、何を目的とするのかで狙うべきキーワードが大きく変わるので、キーワードを選定する前に、メディアで成し遂げたいことを明確にしていきましょう。
ステップ2:ペルソナとニーズや課題を深掘りする
メディアの目的に合わせてペルソナを明確にしていきましょう。ペルソナを明確にすることで、メディアの狙いが定まり、どのようなキーワードを選定するべきなのかが決まります。
例えば、ペルソナを「実際にSEO対策を行なっており、成果が出ずに困っている企業」に設定したとします。
その場合、メディアで狙うべきキーワードは、「検索順位 上がらない」などの実際に今SEO対策を行なっている人が検索する可能性の高いキーワードを狙う必要があるでしょう。
一方で、「SEO対策とは」というキーワードは検索ボリュームが大きく集客力が期待できますが、これからSEO対策を行うか検討している企業となるため、ペルソナとは逸れたユーザーが流入する可能性が高まります。
上記のようにペルソナを設計しておくことで、選定したキーワードの良し悪しや狙うべき優先順位が明確になります。
ただ、ペルソナの設計がズレてしまうとキーワードもズレてしまう可能性があります。そこで、下記ではどのようにペルソナを設定するのかを紹介していきます。
- ペルソナは売上に繋がる重要な見込み客に設定する
- BtoBの場合既存クライアントへのインタビューがおすすめ
ペルソナは売上に繋がる重要な見込み客に設定する
BtoB企業、BtoC企業に関わらず、メディアの目的は「売上の向上や事業の成長とする」ことは少なくありません。
そのため、ペルソナは「売上に繋がる重要な見込み客」に設定していくと良いです。
ペルソナを「売上に繋がる重要な見込み客」に設定しておくことで、最終的に売上に繋がるキーワードを選定することができます。
BtoBの場合既存クライアントへのインタビューがおすすめ
BtoB企業のメディアでペルソナを設計する場合、既存のクライアントの顧客分析を行うことがおすすめになります。
顧客分析を行う際には、既存のクライアントの月間売上やLTV、企業規模といった「定量的な分析」と「どのような悩みがあったのか」「どのような背景で課題を認識したのか」などの定性的な分析をすると良いでしょう。
ただ、顧客分析をする際に定量的な分析をすることは可能ですが、定性的な分析をすることは難しいでしょう。
そこで、BtoB企業が定性的な分析を行う際には「既存顧客へのインタビュー」がおすすめになります。BtoB企業であれば、BtoC企業に比べて既存クライアントへのコンタクトを取りやすくインタビューを実行しやすいといえます。
また、場合によってはビザスクなどのプラットフォームを活用して「見込み客へのインタビュー」をするとよりペルソナの解像度を高めることができます。
BtoB企業の場合は、BtoC企業に比べてユーザーの情報を集めやすいので、インタビューを実施することにより、解像度の高いペルソナを設定していきましょう。
ステップ3:キーワードを抽出する
ペルソナに合わせてキーワードを抽出していきましょう。まずは、キーワードを狭めるのではなく広めに抽出してからペルソナとマッチしているのか選定していきます。
キーワードを抽出する方法としては下記の3つの手法が挙げられます。
- 競合サイトからキーワードを抽出する
- BtoB企業の場合クライアントからよく出る悩みを想像して抽出する
- キーワードを若干ずらして抽出する
競合サイトからキーワードを抽出する
競合サイトからキーワードを抽出していきましょう。キーワードを一から抽出すると手間と時間がかかってしまうので、複数の競合サイトを参考にすることで簡単にキーワードを抽出することができます。
競合サイトからキーワードを抽出する際には、Ahrefsやキーワードマップといったツールを活用することがおすすめになります。
例えば、Ahrefsの場合下記のようにURLを入れるだけで簡単に獲得しているキーワードを抽出することができます。
まずは、いきなりキーワードの良し悪しを決める前に、競合サイトを参考にしてなるべく多くのキーワードを出していきましょう。
BtoBの場合クライアントからよく出る悩みから想像して抽出する
BtoB企業の場合、クライアントからよく出る悩みや、営業時によく出る課題をキーワードにしていくといった方法があります。
BtoB企業の場合、BtoC企業に比べて顧客との接点を取りやすく、顧客の情報を集めやすいといえます。
例えば、BtoB企業がキーワード選定をする際には、下記のような情報を参考にすると良いでしょう。
- 実際に自社にくるお問い合わせ内容でよくある悩み
- 実際に自社にくるお問い合わせ内容でよく使っている言葉
また、既存クライアントであれば、インタビューをして、下記の聞いておくと他社が気づいていないお宝キーワードを発掘することができます。
- サービス導入前にどのような検索をしていたのか
- どのようなサイトから情報収集していたのか
キーワードを若干ずらして抽出する
誰もがイメージしやすいキーワードは検索ボリュームも高く、競合性が高いキーワードとなる可能性が高いです。ただ、キーワードによってはユーザーの悩みは同じだとしても、多少キーワードをずらすだけで、競合性を下げることができます。
例えば、「退職代行」というキーワードは、検索ボリュームはありますが、競合性が非常に高く獲得難易度が高いキーワードになります。
ただ、「退職代行」というキーワードで検索するユーザーは「自分で会社に退職の意志を伝えにくい」という悩みがあるので、「会社辞めたい 言えない」というキーワードにズラすことができます。
「会社辞めたい 言えない」というキーワードにズラすと、検索ボリュームは小さくなりますが、「退職代行」に比べて競合性を下げることができます。
上記の例のようにキーワードの言い回しをズラすことで競合性の低いお宝キーワードを発掘しやすくなります。
検索ボリュームを気にせず抽出する
SEOキーワードを抽出する際には、検索キーワードも指標の1つにすることは多いですが、キーワードを抽出する際には、検索ボリュームを気にせず抽出していきましょう。
キーワードには検索ボリュームが少なくても、自社のペルソナにマッチしており、競合性が低くCVしやすい「お宝キーワード」も存在します。
そのため、検索ボリュームだけで判断をしてしまうと、本来狙うべきキーワードを逃してしまう可能性があります。
キーワードを抽出する際には、検索ボリュームでははからず、メディアの目的やペルソナ起点で必要なキーワードを幅広く抽出していきましょう。
ステップ4:実際に検索をしてキーワードの特性を測る
キーワードを抽出したら自社メディアのペルソナに合わせて、キーワードを絞っていきましょう。その際に、実際に検索をしてどのようなユーザーが流入する可能性が高いのかを明確にしていく必要があります。
その際に、着目するべきポイントを紹介していきます。
- YMYLなのかを確認する
- 自社サイトにマッチしていない場合は削除する
YMYLなのかを確認する
YMYL領域とは、「Your Money Your Life」の頭文字を取ったものであり、お金や健康などの人の人生や人体に影響を与えやすいジャンルを指します。YMYL領域の場合、人体や人生に影響を与えやすいジャンルとなるため、Googleとしても検索上位表示するページにはより敏感です。
例えば、怪我の処置や病気に関する情報に関しては「病院」のドメインでしか検索上位をすることが難しいですし、「投資」などの金融商品に関しては金融ドメインでしか検索上位表示をすることが難しいのです。
そのため、YMYL領域の場合、検索上位できる難易度が高いので、自社のドメインでも検索上位表示できるのかを確認してから慎重に選んでいきましょう。
自社サイトにマッチしていない場合は削除する
実際にキーワードを検索をしてみると、自社が思っていた検索結果と異なる場合があります。
例えば、オウンドメディアの記事で検索上位を図りたいが、実際に検索をしてみると、検索上位ページがサービスページしかないという場合があります。その場合、記事ページで対策をしても検索上位表示をする可能性は低くなります。
上記の例のように、自社が上げたいページと実際の検索結果がマッチしていない場合には、避けるべきキーワードとなります。
ステップ5:キーワードをグルーピングする
キーワードを抽出した後には、キーワードごとにグルーピングしていきましょう。同じカテゴリーごとにキーワードをグルーピングしておくことで、どのページ同士で内部リンクを繋ぐべきかも明確になりますし、キーワードのカニバリも防ぎやすくなります。
例えば、「転職サイト おすすめ」というキーワードを軸とした場合、「転職サイト ランキング」「転職サイト 20代 おすすめ」「転職サイト 女性 おすすめ」などが同じ郡としてグルーピングすることができます。
グルーピングをする際には、軸となるキーワードと関連性の高いものや、軸となるキーワードを補足するものを1つのグループとしていきましょう。
ステップ6:キーワードのカニバリを省く
キーワードをグルーピングしたら、カニバリを省いていきましょう。SEO対策においてカニバリは評価を下げる要因になってしまうので、キーワードのカニバリを防いでいくことは重要となります。
キーワードのカニバリを防ぐ方法は下記の2つになります。
- ツールを活用してカニバリを特定する
- 検索意図からカニバリを特定する
ツールを活用してカニバリを特定する
カニバリを特定する方法の1つとして「ツールを活用してカニバリを特定する」といった方法があります。
カニバリを特定するツールとして「ruri-co」というツールがおすすめです。ruri-coでは、メインのキーワードと他のキーワードの検索上位表示しているサイトの一致率を表示してくれます。
例えば、「転職サイト おすすめ」をメインキーワードとした場合をみていきましょう。
「転職サイト おすすめ」は「転職サイト ランキング」「転職サイト 比較」といったキーワードとの検索上位一致率が60%あります。検索上位一致率が60%ということは、検索上位しているサイトの半分以上が一致しているということなので、同じ検索意図の可能性が高いと言えるでしょう。
そのため、「転職サイト おすすめ」は「転職サイト ランキング」「転職サイト 比較」と別々のページで狙ってしまうとGoogleからカニバリと判定されてしまう可能性が高まります。
「ruri-co」を使ってカニバリを判定する際には、40%以上の一致率であれば同じページで狙っていくことがおすすめになります。
検索意図を思考してカニバリを特定する
カニバリを特定する方法の2つ目として「検索意図を思考してカニバリを特定する」といった方法があります。似たようなキーワードでも、ペルソナを深堀りすることで検索意図やニーズが異なる場合があります。
例えば、「中古車 格安」と「中古車 激安」という2つのキーワードがあるとします。
それぞれのキーワードは非常に似ているキーワードですが、実はペルソナとニーズが異なります。
キーワード | 中古車 格安 | 中古車 激安 |
ペルソナ | 質の良い中古車をなるべき安く購入したい家族層 | 質ではなく、極力料金を抑えて中古車を購入したい若年層 |
悩み | 車を安く購入したいが、安全性や大きさなども含めて納得のいく質を担保したい。 | お金がないが車がないと不便なので、今のお金で購入できるくらい安い車があるか知りたい。 |
叶えたいこと | 家族のために質も担保しつつ、できるだけ費用を抑えて車を購入したい。 | 今のお金でも支払いできるほど安い車が欲しい。 |
上記のように、似ているキーワードでもペルソナや検索意図が異なるキーワードであればカニバリとはなりません。
ステップ7:キーワードごとに目的をつける
キーワードを選定したら、キーワードごとに目的をつけていきましょう。キーワードによって下記のように目的の違いが出てきます。
- お問い合わせを目的とするキーワード
- ホワイトペーパーのDLを目的とするキーワード
- 商品の購入を目的とするキーワード
- 商品やサービスの認知を目的としたキーワード
- 自社の専門性をアピールするためのキーワード
キーワードごとに目的をつけておくことで、メディアの目的に合わせてどのキーワードから狙っていけばいいのかといった優先度をつけやすくなります。
また、事前にキーワードの目的をつけておけば、選定したキーワードを獲得した際に、どのような成果が見込めるのかを予測しやすくなります。
ステップ8:キーワードの優先度を決める
最後にキーワードの優先度をつけていきましょう。キーワードの優先度をつけていく際には、最初に決めたメディアの目的や目標に合わせて優先度をつけることがおすすめになります。
また、狙っていくキーワードの優先度としては、キーワードの難易度と目的から逆算した重要度から決めていくと良いでしょう。
キーワードによっては獲得する難易度が非常に高く、すぐに獲得できるとは限らず、重要度が高くても真っ先に狙っていくキーワードとならないこともあります。
【弱ドメインでも勝てる】SEOキーワード戦略の考え方
SEOキーワードを選定して、どのキーワードを獲得するべきなのかは明確になったけど、どのキーワードから狙うべきなのかがわからないという悩みは少なくありません。
つまり、キーワードを選定した後に戦略に落とし込むことができていないことが多いということです。
せっかく良いキーワードを選定できたとしても、戦略がズレてしまえば成果を得られるまでにかかる時間が大きく異なります。特に、弱ドメインの場合、強ドメインに比べてどのキーワードでも容易に検索上位表示をすることができる訳ではありません。
そのため、弱ドメインでは、キーワード戦略によって得られる成果が大きく変わってしまいます。
本章では、キーワードを選定した後に策定するべきキーワード戦略について解説していきます。
- CVに近く競合性の低いキーワードから優先的に狙う
- ロングテールキーワードを狙いドメインの評価を高める
- ロングテールキーワードを元にビッグキーワードを狙う
①CVに近く競合性の低いキーワードから優先的に狙う
多くのメディアでは、CVを目的としていることが多いでしょう。その際に、まず狙っていくべきキーワードとしては、「競合性が低くCVしやすい」キーワードとなります。
競合性が低くCVしやすいキーワードであれば、検索上位表示するまでに時間と手間がかからないですし、メディアを運用して間もなく成果を出し始めることができます。
競合性が低くCVしやすいキーワードは、「検索ボリュームが少ないロングテールキーワード」となる可能性が高くなります。悩みが深くなればなるほど、2語や3語のロングテールキーワードとなります。
そのため、検索ボリュームがどのくらいあるのかは気にせず、CVの確度でキーワードを選んでいくと良いでしょう。場合によってはツール上での検索ボリュームが0でも作成するべきキーワードもあります。
検索ボリュームが少なく、流入数が少ないとしても月間で1記事1CVを獲得する記事を100記事作成することができれば、月間100CVを獲得することができます。場合によっては、検索ボリュームが大きくCVしにくいキーワードのみを獲得しているよりも、CV数を獲得できる可能性もあるでしょう。
そのため、検索ボリュームが低くても「競合性が低くCVしやすい」キーワードを優先的に狙うことは、弱ドメインが少しでも早く成果を出すためには重要な戦略となります。
②ロングテールキーワードを狙いドメインの評価を高める
弱ドメインの場合、強ドメインに比べてどのキーワードでも戦っていける訳ではありません。そのため、弱ドメインでも勝てるキーワードから評価を上げていき、ドメインを育てていく必要があります。
弱ドメインがサイトを育てていくには、競合性の低いロングテールキーワードから狙っていくことがおすすめです。
ロングテールキーワードは、検索ボリュームは小さいですが、競合性が低く、弱ドメインでも検索上位表示をしやすいキーワードになります。
多くのロングテールキーワードで検索上位表示を獲得すれば、サイト全体の評価を向上させていくことができ、検索ボリュームの大きい難易度の高いキーワードでも検索上位表示をしやすくなります。
また、ロングキーワードから狙っていくことで、早い段階で流入数を獲得することができ、少しでも早く成果を得ることができます。
③ロングテールキーワードを元にビッグキーワードを狙う
ロングテールキーワードで検索順位を向上させ、サイト全体の評価が高まることで難易度の高いビッグキーワードでも検索順位の向上を図ることができます。
ビッグキーワードではサイト全体の評価が重要になる
ビッグキーワードはロングテールキーワードと比較して、検索順位を決める重要な要素が異なります。
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードに比べて、ドメインの強さよりもページ毎の質が重要となります。そのため、ページ別で最適化を図り検索順位を上げていきます。
一方で、ビッグキーワードでは、ページ毎の質も重要ですが、ドメインの権威性や専門性が重要となります。そのため、サイト全体で最適化を図り検索順位を上げていきます。
したがって、個別最適で検索順位を上げやすいロングテールキーワードが下支えになり、サイト全体の評価を上げることでビッグキーワードの検索順位を向上させていくことができます。
トピッククラスターを形成する
ビッグキーワードでは、ロングテールキーワードを下支えにして、ドメイン全体で最適化を図り、検索順位を上げていきます。ドメイン全体で最適化を図る際には、「トピッククラスター」を構築することがおすすめになります。
トピッククラスターとは、ビッグキーワードやミドルキーワードなどの検索ボリュームが大きいキーワードを獲得しているページを軸として、子ページとなるロングテールキーワードから内部リンクを集約される内部リンク構造を指します。
トピッククラスターを構築することで、リンクジュースと言われるページ毎のパワーをメインのコンテンツに集めることができ、弱ドメインでもメインコンテンツの評価を上げていくことができます。
まとめ
SEO対策では、選定したキーワードによって得られる成果が大きく左右されます。同じような質のコンテンツを発信したとしても、キーワードが異なれば得られる成果に大きな違いが出てきます。
本記事で紹介した8ステップを参考にして成果の出るキーワード選定を実践していきましょう、