BtoB企業におけるキーワード選定からCVを増加させるための戦略を解説!

近年、Webマーケティングに力を入れるBtoB企業が増えてきております。特に、オウンドメディアやSEO対策に注目されており、弊社にも多くのBtoB企業からお問い合わせをいただいております。

BtoB企業でも、BtoC企業でも行うべきSEO対策に大きな違いはありません。ただ、キーワード選定のやり方に関しては、BtoB企業ならではの方法があります。

また、BtoB企業とBtoC企業では、1件のCVで得られる成果が大きく異なるので、キーワードの戦略も異なります。

本記事では、BtoB企業ならではのキーワード選定から戦略を解説していきます。

SEO対策を始めたいBtoB企業は、ぜひ参考にしてみてください。

クリックできる目次

1.BtoB企業のキーワードは検索ボリュームよりもCVの確度が重要

BtoBのオウンドメディアでは、検索ボリュームよりもCVしやすいかという視点で、キーワードを選定ことが重要になります。理由としては、BtoCに比べて1件のCVで発生するLTVが大きいことが挙げられます。

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項目BtoB企業の場合BtoC企業の場合
売上目標月間1000万円月間1000万円
1契約(購入)あたりのLTV500万円5万円
CVからの商談化率60%
商談からの受注率30%
必要な月間CV数11件200件

上記の例のように、BtoBの場合、BtoCよりもLTVが大きいので、獲得するCV数を少なく設定することができます。そのため、BtoC企業に比べ、多くのユーザーにアプローチする必要はありません。

PVではなく、CV数を増加させることができるキーワードを選定していくことがより重要になります。

2.BtoB企業におけるキーワードの特徴

BtoB企業におけるキーワードの特徴として、「全体のキーワード数や検索ボリュームが少ない」ことが挙げられます。

BtoB企業では、BtoC企業に比べて対象となる検索ユーザーが少ないケースが多いです。そのため、全体のキーワード数や検索ボリュームが少なくなってしまう傾向にあります。

キーワード数や検索ボリュームが少ないので、多くのPVを求めることは難しいでしょう。ただ、PVが取れないからといって、SEO対策をやっても効果が出ないというわけではありません。

先ほど紹介したように、BtoB企業の場合1件あたりのCVで発生するLTVが大きくなります。そのため、何十万PV数も必要としないケースが多いので、十分に成果を出すことは可能でしょう。

3.BtoB企業がキーワード選定をするポイント

BtoBのオウンドメディアでは、下記の5つを意識してキーワードを選定していきましょう。

BtoB企業がキーワード選定をする5つのポイント
  • 何をCVポイントとするのか決める
  • アセットを活用してキーワードを抽出する
  • 検索ボリュームが0でもCVRが高ければ狙う
  • キーワード毎にCVさせるポイントを決める
  • CVしやすいキーワードから優先度をつける

3-1.何をCVポイントとするのか決める

BtoB企業がキーワード選定をするポイントの1つ目は「何をCVポイントとするのか決める」ことです。

BtoB企業では、下記のポイントがCVとなるケースが多いでしょう。

BtoB企業におけるポイント
  • お問い合わせ
  • サービス資料ダウンロード
  • ホワイトペーパーダウンロード
  • メールマガジン
  • 無料個別相談会(診断)
  • 無料トライアル
  • セミナー

CVポイントを何に置くのかで、CVする難易度や、CV後に起こすアクション、商談率が大きく異なります。まずは、自社の体制やリソース、目標から逆算をして、何をCVポイントとするべきか決めていきましょう。

3-1-1.CVポイントよってCVキーワードが変わる

CVポイントによって、獲得するべきCVキーワードが大きく異なります。

SEO企業の例を見ていきましょう。

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CVポイントキーワード
お問い合わせ
サービス資料ダウンロード
SEOコンサルティング
SEO代行
記事制作代行
セミナー
ホワイトペーパーダウンロード
メールマガジン
内部リンク
キーワード選定
SEO 戦略
SEO記事作成
etc…

上記の例のように、CVポイントにおくキーワードによって、狙うべきキーワードも異なります。また、狙うべきキーワードの数や、検索ボリュームも大きく異なるでしょう。

そのため、月間で目標とする売上から逆算をして、どのCVポイントから何件獲得するべきなのかを決定し、CVポイントにマッチしたをキーワード選定を行いましょう。

3-2.アセットを活用してキーワードを抽出する

BtoB企業がキーワード選定をするポイントの2つ目は「アセットを活用してキーワードを抽出する」ことです。

キーワード選定を行う際には、「顧客がどのような検索をするのか」を元にすると、CVしやすい有効なキーワードを選定することができます。BtoBは、直接クライアントと接する機会が多いので、対象とする顧客の情報を集めやすいです。

そのため、今までのアセットを参考にしてキーワードを抽出することで、CVしやすいキーワードを選定することができます。キーワードを選定する際には、下記のアセットを参考にすると良いでしょう。

参考にするアセット
  • お問い合わせのメール
  • 商談時の情報
  • 既存顧客へのインタビュー
  • セミナー内の質問
  • 受注や失注理由

3-2-1.お問い合わせのメール

キーワード選定をする際に、参考にするべきアセット1つ目は「お問い合わせのメール」です。

お問い合わせメールの内容には、顧客の悩みが隠れているケースが多いです。特に、自由記述型の欄に記載された内容を参考にすると良いでしょう。

社内で記事作成を行なっており、記事数とPV数は順調に増やせているが、CV数が増加しない。CV数を増加させるを増加させていくための戦略を専門家の立場からアドバイスしてもらいたい。

例えば、上記のお問合わせ内容をいただいているとしましょう。PV数を伸ばすことに成功し、SEOにおける一定の成果は出ているが、CVを増加させることに苦労していることがわかります。また、CVを増加させるという壁に当たった時に、戦略を見直したいというニーズがあることもわかるでしょう。

上記をキーワードに置き換えると、下記のようなものが想像できます。

  • CV戦略
  • SEO CVしない
  • オウンドメディア CVR
  • CVR 低い
  • オウンドメディア 戦略
    etc…

実際にお問い合わせからキーワードを抽出することで、CVしやすいユーザーが検索するキーワードとなり、CVRの高いお宝キーワードを抽出することができます。

3-2-2.商談時の情報

キーワード選定をする際に、参考にするべきアセット2つ目は「商談時の情報」です。

お問い合わせメールの情報と同じように、実際にクライアントの悩みを聞くことができます。また、商談時の情報は、お問い合わせメールよりも詳しい悩みが明確になります。

お問い合わせメールと同じように、キーワードの抽出を行いますが、お問い合わせメールよりも、悩みが深いキーワードを抽出することができます。

3-2-3.既存顧客へのインタビュー

キーワード選定をする際に、参考にするべきアセット3つ目は「既存顧客へのインタビュー」です。

既存顧客にインタビューをすることで、契約前にどのような悩みがあったのか、どのような検索をして悩みを解決しようとしたのかを知れるでしょう。

実際に受注に至ったクライアントの検索行動を理解することができれば、再現性の高いCVキーワードを抽出することができます。また、ツールでは発見することができなかった、意外なキーワードであったり、検索ボリュームが少なく競合性が低いお宝キーワードの発見にも繋がるでしょう。

3-2-4.セミナー内の質問

キーワード選定をする際に、参考にするべきアセット4つ目は「セミナー内の質問」です。

BtoB企業では、リード獲得のためにセミナーを開催していることも少なくないでしょう。セミナー内の質問された内容は、見込み客の悩みとして捉えることができます。

そのため、セミナー内の質疑応答で出た内容をもとに、キーワードを抽出することでCVしやすいキーワードの発見につながります。

3-2-5.受注や失注理由

キーワード選定をする際に、参考にするべきアセット5つ目は「受注や失注理由」です。

受注や失注理由を分析することで、どのようなユーザーであれば受注しやすいのかを判別することができます。例え、CVをしたとしても受注の確度が低ければ、有効なリードとはなりにくいです。

受注や失注理由を分析すること、受注しやすいユーザーがCVするキーワードを抽出することができます。そのため、より売上に繋がりやすいキーワードが明確になるでしょう。

3-3.検索ボリュームが0でもCVRが高ければ狙う

BtoB企業がキーワード選定をするポイントの3つ目は「検索ボリュームが0でもCVRが高ければ狙う」ことです。

冒頭にもお伝えしたように、BtoBのオウンドメディアではキーワードボリュームが少ない傾向にあります。また、PV数よりもCVしやすいキーワードを狙っていくことが重要になります。

実際に悩みの深いロングテールキーワードは、PV数を大きく獲得することはできませんが、CVRが高い傾向にあります。

そのため、ツール上の検索ボリュームが0だとしても、高いCVRを見込めるキーワードであれば、狙うべきだと言えるでしょう。

また、ツール上では検索ボリュームが0だとしても、実際には検索されていることは少なくありません。検索ボリュームでキーワードを判別しているメディアも少なくないので、競合性が低く、CVRの高いお宝キーワードを発見できる可能性があります。

3-4.キーワード毎にCVさせるポイントを決める

BtoB企業がキーワード選定をするポイントの4つ目は「キーワード毎にCVさせるポイントを決める」ことです。

本章の冒頭でもお伝えしたように、CVさせるポイントによって、キーワードが異なります。

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CVポイントキーワード
お問い合わせ
サービス資料ダウンロード
SEOコンサルティング
SEO代行
記事制作代行
セミナー
ホワイトペーパーダウンロード
メールマガジン
内部リンク
キーワード選定
SEO 戦略
SEO記事作成
etc…

キーワード毎にCVさせるポイントを決めることで、キーワード毎に見込める成果を明確にすることができます。見込める成果を明確にすることができれば、自社のKPIに合わせて狙うべきキーワードの優先度をつけやすくなるでしょう。

3-5.CVしやすいキーワードから優先度をつける

BtoB企業がキーワード選定をするポイントの5つ目は「CVしやすいキーワードから優先度をつける」ことです。

キーワードを選定したら、獲得するべきキーワードの優先度をつけていきましょう。工数や予算に余裕があれば、全てのキーワードを短期間で狙うことができます。ただ、工数や予算が限られており、短期間で施策を回し切ることができない企業も少なくないでしょう。

そのため、キーワードに優先度をつけておくことで、いち早く成果を出すことができます。

優先度CVR検索ボリューム
高い大きい
高い小さい
低い大きい

3-5-1.【優先度高】検索ボリュームが大きくCVRが高いキーワード

まずは、検索ボリュームが大きく、CVRが高いキーワードから狙っていきましょう。

BtoB企業の場合、検索ボリュームが大きくCVRが高いキーワードが少ないケースが多いです。そのため、検索ボリュームが大きくCVRが高いキーワードを獲得することで、売上に大きな影響を与えます。

ただ、どの企業でも獲得の優先度が高いキーワードとなり、競合性は高いキーワードです。そのため、獲得する優先度は高いですが、ドメインの評価が低い状態であれば、まず周辺のキーワードの獲得や、競合性が低くCVRが高いキーワードを狙っていくと良いでしょう。

3-5-2.【優先度中】検索ボリュームが小さくCVRが高いキーワード

次に、検索ボリュームが大きく、CVRが高いキーワードを狙っていきましょう。

本記事で何度も紹介しているように、BtoB企業の場合、検索ボリュームよりもCVしやすいキーワードを狙います。そのため、検索ボリュームが小さくても、高CVRを見込めるキーワードの優先度を高くすると良いでしょう。

また、検索ボリュームが小さいロングテールキーワードであれば、競合性が低くなる可能性があります。

ビッグキーワードで評価されるためには、ドメインの評価が重要になります。一方で、ロングテールキーワードは、ビッグキーワードに比べて、ページ毎の評価や質が求められます。

そのため、ドメインの評価が高くない場合でも、検索上位表示をしやすく、いち早く成果を上げることができるでしょう。

3-5-3.【優先度低】検索ボリュームが大きくCVRが低いキーワード

最後に、検索ボリュームが大きく、CVRが低いキーワードを狙っていきましょう。

冒頭でPV数よりもCVRが重要とお伝えしましたが、PV数は全く役に立たないというわけではありません。PV数を伸ばすことができれば、多くのユーザーと接点を持つことができるようになります。

多くのユーザーと接点を持つことができれば、すぐにはCVをしなくても企業やサービスの認知を広めることはできます。ただ、CVを獲得できるキーワードが優先となるので、認知を広げるキーワードの優先度が低くなるでしょう。

4.CV以外にも定性的な効果も期待することができる

本記事では、BtoBはPVではなくCVを獲得できるキーワードを選定することが重要だとお伝えしました。BtoB企業がSEO対策を行う場合、CVというような定量的な効果だけではなく、定性的な効果も期待することができます。

定性的な効果
  • 企業やサービスの認知が向上する
  • 自社の専門性を認知してもらうことができる

特に、CVキーワードが少ない業界では、上記のような定性的な効果を獲得することで、コンテンツ経由ではなく、指名検索から直接お問い合わせをもらうことができる可能性があります。

4-1.企業やサービスの認知度が向上する

定性的な効果の1つとして「企業やサービスの認知が向上する」ことが挙げられます。

SEO対策を行い、PV数を伸ばすことができれば、多くのユーザーにアプローチをすることができます。多くのユーザーと接点を持つことで、企業やサービスの認知が広まっていく可能性が高まるでしょう。

企業やサービスの認知が広まると、「指名検索」を増加させていくことができます。また、ユーザーの脳内SEOをハックし、「〇〇といえばあの企業」と認識をしてもらえます。

指名検索を増加させていくことや、「〇〇といえばあの企業」というような認知を取ることで、サービスページへ直接流入するユーザーを増加させることができます。サービスページへの流入は、記事ページからの流入に比べて高CVRを見込むことができます。

そのため、定性的な効果からCVを増加させることができるようになるのです。

4-2.自社の専門性を認知してもらうことができる

定性的な効果の1つとして「自社の専門性を認知してもらうことができる」ことが挙げられます。

ユーザーがサービスの契約を意思決定する際に、「この企業なら成果を出してくれそうだ」という定性的な認識がポイントになるケースもあるでしょう。

オウンドメディアでは、自社のナレッジを記事として情報発信するので、自社の専門性を発揮しやすくなります。そのため、専門的な記事でユーザーと接点を持つことで、自社の専門性を認知してもらいやすく、意思決定をする際の材料として有効活用することができます。

自社の専門性を認識してもらうことができれば、流入したユーザーをCVさせやすくなるでしょう。

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