【弱者戦略】ロングテールキーワードを狙い弱ドメインでも勝つ方法を解説!
どのようなキーワードを選定するのかは、SEOの効果を大きく左右します。キーワードによって特性があり、競合性やCV率が大きく異なることが要因として挙げられます。
特に、弱ドメインの場合、どのキーワードでも検索上位表示できる訳ではないので、もし競合性の高いキーワードばかり狙っていては、流入数を増加させられず、CVも発生しないという最悪の事態を招いてしまうでしょう。
そこで、注目したいのが、ロングテールキーワードとなります。ロングテールキーワードは、検索ボリュームは少ないキーワードですが、CV率が高く競合性が低いキーワードが少なくありません。
そのため、SEOでいち早く成果を出していくには、ロングテールキーワードから狙っていくことが重要になります。
本記事では、弱ドメイン戦略で重要となるロングテールキーワードの特性や、選定方法について解説していきます。これからSEO対策を行い方は、ぜひ参考にしてキーワード選定を行ってください。
SEOにおけるロングテールキーワードとは
SEOにおけるロングテールキーワードとは、検索ボリュームの少ないキーワードを指します。キーワードは、ビッグキーワードやミドルキーワードに注目されることが多いですが、キーワードの中でロングテールキーワードが非常に多くの割合を占めております。
ロングテールキーワードの特徴としては、「20代 転職 未経験 」のような3語や2語から形成されるキーワードとなります。
人によってロングテールキーワードの定義が若干異なりますが、ロングテールキーワードの月間検索ボリュームとしては、「1000未満」を目安としておきましょう。
ロングテールキーワードを狙うメリット
SEOにおいてロングテールキーワードを狙うメリットは下記の4つになります。
- 弱ドメインでも検索上位表示をしやすい
- 悩みが深くCVRが高いキーワードが多い
- 専門性が出しやすく競合と差別化をはかりやすい
- ビッグキーワードの検索順位を向上させる下支えになる
1つ1つ解説していきます。
弱ドメインでも検索上位表示をしやすい
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードやミドルキーワードと比較して検索上位表示をしやすいキーワードとなります。
ロングテールキーワードが検索上位表示しやすい理由としては、下記の2つが挙げられます。
- 強ドメインが少なく競合性が低い
- ビッグキーワードとは、評価の指標が異なる
ロングテールキーワードは、検索ボリュームが少ないキーワードとなり集客力が強くないことから、大手企業などの強ドメインが狙わないことも少なくありません。そのため、競合性が低くなり、弱ドメインでも検索上位表示をしやすいキーワードが多いです。
また、ロングテールキーワードは、Googleが評価をする指標としてドメインやサイト全体の評価よりも、ページごとの質が重要となります。そのため、ドメインが弱くても質の良いコンテンツを発信することができれば、検索上位表示を獲得しやすいキーワードとなります。
一方で、ビッグキーワードは、ページごとの質も重要ですがドメインの強さやサイト全体の評価が重要になり、弱ドメインでは検索上位表示をすることが難しいです。
上記の2つの理由で、ロングテールキーワードは、弱ドメインでも検索上位表示をしやすいので、開設したばかりのオウンドメディアでも早い段階から集客をすることができます。
悩みが深くCVRが高いキーワードが多い
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードと比較してCVしやすいキーワードが多いです。理由としては、2語や3語の複合キーワードとなるため、1語のビッグキーワードと比較して悩みが顕在化し深くなることが挙げられます。
例えば、「SEO対策」というキーワードでは、下記のようにさまざまなニーズがあります。
- SEO対策を始めたい
- SEO対策とはどのようなものなのかを知りたい
- SEO対策ではどのような成果が挙げられるのかを知りたい
etc…
また、悩みも深いものではない可能性が高いでしょう。
一方で、「検索順位 上がらない」といったロングテールキーワードの場合、「現在SEO対策をしているが検索順位が上がらずに困っている」といった悩みに絞ることができます。
また、検索順位が上がらないという悩みが顕在化され、検索順位を上げたいというニーズが明確なので、ビッグキーワードと比較して悩みが深くCVしやすいキーワードとなるでしょう。
上記の例のように、ロングテールキーワードは深く顕在化された悩みを持っているユーザーが多く流入する可能性が高いので、ロングテールキーワードを狙うことでCVRの高いメディアに成長させることができます。
専門性が出しやすく競合と差別化をはかりやすい
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードと比較して、専門性を出しやすく競合サイトとの差別化をはかりやすくなります。理由としては、ロングテールキーワードはビッグキーワードと比較して、ユーザーの悩みが狭いことが挙げられます。
例えば、先ほど紹介したように、「SEO対策」というキーワードでは、下記のようにさまざまなニーズがあります。
- SEO対策を始めたい
- SEO対策とはどのようなものなのかを知りたい
- SEO対策ではどのような成果が挙げられるのかを知りたい
etc…
上記のように1つのキーワード内で、ユーザーの検索意図やニーズにばらつきがあるため、1つ1つの情報を深堀りするよりも情報を網羅する必要があり、記事も情報の切り口が似たような記事が多くなってしまいがちです。
一方で、「検索順位 上がらない」といったロングテールキーワードの場合、検索順位が上がらなくて困っているという悩みに絞ることができます。そのため、情報を横に広げるのではなく、1つ1つの情報に対して深い情報を提供することができ、専門性を出しやすくなります。
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードと比較して専門性を出しやすく、自社の知見を発揮しやすいので、競合サイトと差別化がはかりやすくエンゲージメントの向上に繋がります。
CTRが高くなりやすい
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードに比べて悩みが顕在化され、深い悩みを持つユーザーが多いです。そのため、1つのページのみで悩みを解決できるとは限らず、複数ページを確認する可能性が高く、ビッグキーワードに比べてCTRが高くなる傾向になるので検索順位が高くなくてもクリックされる可能性があります。
一方で、ビッグキーワードはロングテールキーワードに比べて悩みが深くないことや、検索上位が同じ切り口の記事が多いため、CTRが低くなる傾向があります。そのため、検索順位が3位以内でなければCTRが低くなり、表示されてもクリックされない可能性が高くなります。
ロングテールキーワードは、検索ボリュームは低いですが、CTRが高いため、流入を見込むことができます。
ビッグキーワードの検索順位を向上させる下支えになる
先ほど紹介したように、ビッグキーワードはページごとの評価よりも、サイト全体やドメインの評価が重要になります。さまざまなロングテールキーワードで検索上位表示をしていることで、サイトの評価が高まり、関連するビッグキーワードでの評価が高まりやすくなります。
また、ビッグキーワードの検索順位を向上させる施策の1つである、トピッククラスターモデルを形成する際にも、ロングテールキーワードが下支えになります。
トピッククラスターモデルはビッグキーワードを軸として、関連するロングテールキーワードから内部リンクを繋ぎ、ビッグキーワードの検索順位を向上させるというアプローチ方法です。
そのため、トピッククラスターモデルを形成するためには、ロングテールキーワードでGoogleから評価されて検索上位表示している必要があるでしょう。
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードで検索上位表示をするためにも獲得するべき重要なキーワードとなります。
【4ステップ】ロングテールキーワードの選定方法
本項では、ロングテールキーワードの選定方法を4ステップに分けて紹介していきます。
- ペルソナを設計する
- ロングテールキーワードを選定する目的を明確にする
- 実際に選定する
- キーワードを精査してカニバリを防ぐ
【ステップ1】ペルソナを設計する
まずは、ロングテールキーワードを選定する前に「流入させるべきペルソナを設計」していきましょう。ペルソナを設計することで、流入させるべきキーワードの軸を決めやすくなります。
ペルソナを決める際には、「売上に繋がるユーザー」まで絞ることがおすすめです。売上に繋がるユーザーを軸にキーワードを選定することで、流入数を増やすと同時に
【ステップ2】ロングテールキーワードを選定する目的を明確にする
ペルソナを設計したら、ロングテールキーワードを選定する目的を明確にしていきましょう。目的を明確にすることで、どのようなキーワードを選定するべきかが決まります。
例えば、「SEO対策」というビッグキーワードで検索上位表示をするための下支えを目的とします。「SEO対策」というキーワードの下支えにする目的であれば、「SEO対策」というキーワードに関してサイト全体で評価をされる必要があります。
そのため、下記のような「SEO対策」を軸としたキーワードを選定していくことになります。
- SEO タイトル
- SEO キーワード
- SEO 記事作成
- SEO 内部対策
etc…
上記の例のように、ロングテールキーワードを選定する目的を明確にすることで、選定するキーワードが明確になります。
【ステップ3】実際に選定する
ペルソナと目的が明確になったら、目的に合わせてロングテールキーワード選定を選定していきましょう。ロングテールキーワードを選定する方法は下記の4つとなります。
- Ahrefsなどのツールを活用して選定する
- BtoBの場合お問い合わせや商談でよく聞く悩みをから選定する
- ラッコキーワードを活用して選定する
- キーワードをずらして選定する
Ahrefsなどのツールを活用して選定する
ロングテールキーワードを選定する方法の1つ目は「Ahrefsなどのツールを活用して選定する」方法です。
Ahrefsで「keywordExplorer」に軸となるキーワードを入力すると、関連するキーワードと検索ボリュームを抽出することができます。軸となるキーワードは、1語のビッグキーワードやミドルキーワードにすることがおすすめです。
Ahrefs以外にも、キーワードプランナーやキーワードマップなどのツールでも抽出することができます。
ツールでキーワードを抽出する際の注意点としては、ツールごとに若干検索ボリュームが異なることと、必ずしも全てのキーワードを抽出できる訳ではないことが挙げられます。
そのため、ツールでは一度に多くのキーワードを抽出できるというメリットはありますが、ツールで抽出できるキーワードが全てではないことを認識しておきましょう。
ラッコキーワードを活用して選定する
ロングテールキーワードを選定する方法の2つ目は「ラッコキーワードを活用して選定する」方法です。
ラッコキーワードは、軸となるキーワードの関連語を抽出できるツールとなります。検索ボリュームを出すことはできませんが、Ahrefsなどのツールとは異なり、検索ボリュームのないキーワードまで幅広く抽出することができます。
ラッコキーワードでロングテールキーワードを抽出する際にも、Ahrefsなどのツールと同様に、軸となるキーワードを1語のビッグキーワードやミドルキーワードにすることがおすすめです。
BtoBの場合お問い合わせや商談でよく聞く悩みをから選定する
ロングテールキーワードを選定する方法の3つ目は「BtoBの場合お問い合わせや商談でよく聞く悩みをから選定する」方法です。
実際に商談でクライアントがよく悩みとして相談を受ける内容をキーワードとすれば、売上に繋がるペルソナが流入する可能性が高い、CVRの高いキーワードを抽出することができます。
クライアントは専門的な知識がないことも多いので、思ってもないキーワードで検索をしている可能性があり、ツールでは抽出できないお宝キーワードを選定することができる可能性があります。
キーワードをずらして選定する
ロングテールキーワードを選定する方法の4つ目は「キーワードをずらして選定する」方法です。本来競合性が高いキーワードだとしても、少しズラすだけで、競合性が低くなる可能性があります。
退職代行を運営している会社の例をみていきましょう。
「退職代行」というキーワードで検索上位を獲得することができれば、大きく収益に繋がりますが、「退職代行」はビッグキーワードとなり、競合性も高く検索上位を獲得することは難しいです。
そこで、キーワードをズラすと下記のようなキーワードを選定することができます。
- 退職 言い出せない 怖い
- 仕事 辞める方法 即日
- すぐに会社を辞める方法
上記キーワードは「退職代行」と比較するとロングテールキーワードとなりますが、退職代行を使いたいペルソナとマッチしているキーワードになり高CVRを見込めます。また、「退職代行」よりも競合性が低く検索上位表示をしやすいと言えるでしょう。
キーワードをズラす際には、「ユーザーの悩み」や「課題」から逆算をしてみることがおすすめです。「ユーザーの悩み」や「課題」から逆算する際には、ステップ1で設計したペルソナになりきることが重要になります。
【ステップ4】キーワードを精査してカニバリを防ぐ
ロングテールキーワードを選定したら、キーワードのカニバリを防いでいきましょう。ロングテールキーワードは、カニバリが発生しやすいので、注意が必要です。
カニバリを防ぐには下記の2つの方法があります。
- ツールを活用する
- ユーザーの検索意図やニーズから検討する
ツールを活用する
カニバリを防ぐ方法の1つ目は「ツールを活用する」方法です。
カニバリを特定するツールとして「ruri-co」というツールがおすすめです。ruri-coでは、メインのキーワードと他のキーワードの検索上位表示しているサイトの一致率を表示してくれます。
例えば、「タイムカードがない会社」というロングテールキーワードをみていきましょう。
左から3番目の「類似率」が、「タイムカードがない会社」というキーワードとの検索上位の一致率となります。一致率が高いキーワードは、カニバリとなる可能性が高いと判別することができます。
「ruri-co」を使ってカニバリを判定する際には、一致率が40%以上をカニバリ目安としておき、一致率が40%以上であれば同一ページで狙っていきましょう。
ユーザーの検索意図やニーズから検討する
カニバリを防ぐ方法の2つ目は「ユーザーの検索意図やニーズから検討する」方法です。似たようなキーワードでも、検索意図が異なることがあります。
例えば、「中古車 格安」と「中古車 激安」という2つのキーワードがあるとします。
それぞれのキーワードは非常に似ているキーワードですが、実はペルソナとニーズが異なります。
キーワード | 中古車 格安 | 中古車 激安 |
ペルソナ | 質の良い中古車をなるべき安く購入したい家族層 | 質ではなく、極力料金を抑えて中古車を購入したい若年層 |
悩み | 車を安く購入したいが、安全性や大きさなども含めて納得のいく質を担保したい。 | お金がないが車がないと不便なので、今のお金で購入できるくらい安い車があるか知りたい。 |
叶えたいこと | 家族のために質も担保しつつ、できるだけ費用を抑えて車を購入したい。 | 今のお金でも支払いできるほど安い車が欲しい。 |
上記のように、似ているキーワードでもペルソナや検索意図が異なるキーワードであればカニバリとはなりません。
検索ボリューム0のキーワードは狙うべきか
ロングテールキーワードを選定する際に、よくある質問として「検索ボリュームが0のキーワードは狙うべきか」というものがあります。
結論からお伝えすると、ツール上の検索ボリュームが0でも、高CVRのキーワードであれば狙うべきキーワードとなります。
Ahrefsなどのツールで抽出できる検索ボリュームは正値ではなくあくまでも目安です。そのため、Googleサーチコンソールをみてみると、ツール上で出ている検索ボリュームと異なるケースは少なくありません。
そのため、ツール上で検索ボリュームが0だとしても、実際に検索されている可能性はあります。
ツール上での検索ボリュームは目安なので、検索ボリュームだけに着目せずに、CVRやペルソナが流入するキーワードなのかに着目してロングテールキーワードを選定しましょう。
ロングテールキーワードで検索上位を目指すコツ
ロングテールキーワードで検索上位を目指すためには、「検索意図との一致率」と「情報の深さ」が重要です。
冒頭でも紹介したように、ロングテールキーワードで評価をされるには、ドメイン全体の評価よりも、ページごとの質が重要となります。そこで、ページごとの質を向上させるために「検索意図との一致率」と「情報の深さ」を向上させる必要があります。
検索意図との一致率
ロングテールキーワードで検索上位表示をするには、「検索意図との一致率」が重要になります。
SEOで評価されるには、キーワードの種類に限らず、「検索意図との一致率」が必須です。ただ、ロングテールキーワードとビッグキーワードでは、検索意図の幅が大きく異なります。
下記の例を見てみましょう。
「SEO対策」というキーワードの検索意図
・SEO対策を始めたい
・SEO対策とはどのようなものなのかを知りたい
・SEO対策ではどのような成果が挙げられるのかを知りたい
etc…
「SEO対策 戦略」というキーワードの検索意図
・SEO対策の戦略を設計する方法を知りたい
上記の例のように、ビッグキーワードでは、さまざまな検索意図があることに対して、ロングテールキーワードでは、検索意図が絞られます。また、ロングテールキーワードの方が、悩みも深くなるケースが多いです。
検索意図の幅が異なるので、ビッグキーワードでは様々なテーマの記事が上位表示しやすいことに対し、ロングテールキーワードでは、1つのテーマに対して検索上位をされております。そのため、ロングテールキーワードでは、ビッグキーワードに比べて、より検索意図と一致していることが重要となるのです。
ロングテールキーワードで、検索上位を狙うには、コンテンツを作成する前に、下記のポイントを深掘りましょう。
- どのようなシチュエーションで検索をしているのか
- ユーザーの検索意図に答えられたコンテンツ
- 情報の信頼性が高いコンテンツ
- 誤字脱字がなくユーザーが理解しやすいコンテンツ
検索意図を深掘りすることができるほど、ユーザーのニーズにマッチした記事を作成することができ、ロングテールキーワードで検索上位表示をしやすくなります。
情報の独自性
ロングテールキーワードで検索上位表示をするには、「情報の深さ」が重要になります。
先きほど紹介したように、ロングテールキーワードは、検索意図が狭く、ユーザーの悩みも深くなるケースが多いです。そのため、深い情報を提供することで、ユーザーの悩みを解決しやすくなります。
情報の深さを出すには、下記のようなポイントがあります。
- 独自性の高い情報
- 専門家だからこそ提供できる情報
- 実体験をもとに提供できる情報
- 粒度の高い情報
上記のような深い情報を提供することで、ユーザーの深い悩みに応えることができ、Googleからも評価されやすいコンテンツとなります。