SEO対策とMEO対策の違いってなに?それぞれの特徴を徹底解説
SEO対策は【ウェブサイトをGoogleの検索結果に上位に表示させるための取り組み】です。
MEO対策は【Googleマップの検索結果に自社店舗を上位表示させるための取り組み】です。
今回は、SEO対策とMEO対策の違いや具体的な施策方法について解説していきます。
本記事を最後まで読むことで、SEO対策とMEO対策の違いとそれぞれの特徴を理解でき、自社にとってどちらの施策が優先課題であるかの判断材料にすることができます。
~SEO対策とは~
SEOは「Search Engine Optimization」の略称で、日本語でいえば「検索エンジン最適化」とあらわします。
SEO対策とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーが任意のキーワードを検索したときに【特定のウェブサイトを検索結果の上位や、検索結果の目立つ場所に表示させるための一連の施策】のことです。
SEO対策をおこなう目的は、【検索結果上位表示】【認知度の向上】【集客効率の向上】【ブランディング】などとなっています。
~MEO対策とは~
MEOは「Map Engine Optimization」の略称で、日本語でいえば「マップエンジン最適化」とあらわします。
MEO対策とは、Google検索でユーザーが「地域+業種」でキーワードを検索したときに
【特定の店舗や施設をGoogleマップ上に表示させるための一連の施策】のことです。
MEO対策をおこなう目的は、【実店舗への集客】【認知度の向上】です。
MEO対策は、別名「ローカルSEO」とも呼ばれていて店舗ビジネスをおこなっている業種によっては大きな集客効果をもたらす施策となっています。
~SEOとMEOの6つの違い~
SEOとMEOは、ともにGoogleという検索エンジンに対しておこなう施策という共通点が
ありますが施策方法やコスト面で違いがあります。
ここではSEOとMEOの違いを6つにまとめ、それぞれについて詳しく解説していきます。
①:検索時の表示位置
SEO対策は、ウェブサイトを「検索結果」の上位に表示させるための施策です。
MEO対策は実店舗を「Googleビジネスプロフィール」で上位表示させるための施策です。
SEOとMEOでは、任意のキーワードを検索したときに【検索結果の表示場所が異なる】
という部分が大きく異なっています。
SEOとMEOの検索結果の表示場所を理解しやすくするためにGoogleに【横浜 ラーメン】と入力したときの検索結果を下記に示します。
赤枠の部分がMEO対策をおこなう部分で、青枠の部分がSEO対策をおこなう部分です。
MEO対策をおこなう部分は【Googleビジネスプロフィール】と呼ばれています。
Googleビジネスプロフィールは、ビジネスオーナーが作成・登録をしなくても、Googleに
集積されたインターネット上の情報や、Googleのユーザーによって投稿された情報などをもとに自動的に作成されるという特徴があります。
②:対策をおこなう対象
SEO対策とMEO対策をおこなうときの大きな違いは【対策を行う対象】です。
Googleで上位表示を狙うという点において共通部分はありますが、SEOとMEOでは対策をおこなう対象が異なりますので施策方法も異なってきます。
- SEO対策:ウェブサイトやブログなどコンテンツに対しておこなう施策
- MEO対策:Googleビジネスプロフィールに対しておこなう施策
③:対策をおこなう範囲
SEO対策はインターネットに対しておこなう施策のため【地域に関係なく】対策するため
特定のエリアを対象とした施策はおこないません。
MEO対策は別名ローカルSEOということからも分かるとおり【特定の地域】に特化した
対策をおこないます。
MEOは【店舗がある地域や都道府県】で検索するユーザーに対してアプローチすることで集客を増やすことを狙っています。
④:対策の方法
SEO対策もMEO対策も【内部施策】と【外部施策】という2種類の施策が必要ですが、施策方法は異なっています。
SEOとMEOの内部施策と外部施策の違いは下図のようになっています。
SEOは、おもにウェブサイトに対しての施策をおこないます。
MEOは、Googleマップに表示されるための施策ですのでGoogleマイビジネスに登録して
Googleビジネスプロフィールに対しての施策をおこないます。
⑤:コストと効果
SEO対策は、インターネット上で自社と同様のウェブサイトを展開しているすべての企業がライバルとなります。
膨大な企業や個人事業主のなかから自社のウェブサイトをGoogleの検索結果上位に入れる作業は簡単な作業ではないため、SEO対策業務を専門におこなっている業者もあります。
SEO対策は6ヶ月~1年以上の期間をかけて効果がでてくるものですので、業者に依頼した場合は数10万~数百万の費用がかかってしまいます。
対して、MEO対策は比較的狭い地域の同業他社がライバルですので効果がでるまで最短で
1ヶ月ほどであることも珍しくありません。
また、MEO対策を業者に依頼した費用は最高でも10万以内とSEOを業者に依頼したときと比較してかなりリーズナブルなものになっています。
MEO対策はGoogleビジネスプロフィールの登録内容やメニューの更新など個人でも十分な対応が可能ですので費用をかけずに対策をおこなうことができます。
⑤:ライバルの数
前項で、SEO対策はライバルが多くMEO対策はライバルが少ないということが分かったと思います。
SEO対策をおこなう場合、大まかなキーワードを選んでしまうと「同様のキーワードを
含む膨大なウェブサイト全てがライバル」となるためGoogleの検索上位に自社のウェブ
サイトを表示させようとしたときの難易度はかなり高いものになります。
SEO対策でライバルを減らすためには、よりニッチで詳細なキーワードの選定が必要に
なるということです。
一方、MEO対策は近隣の同業他社がライバルですのでSEO対策と比較して「ライバルの数は圧倒的に少ない」ものになります。
MEO対策を適切に実施することができれば、Googleビジネスプロフィールの表示部分に
自社の店舗を表示させることは決して難しいことではありません。
~SEO対策のメリット~
SEO対策の代表的なメリットは以下の3つです。
ここでは、SEO対策をおこなう3つのメリットについて解説していきます。
①:高い集客力
②:潜在層のユーザーを獲得できる
③:地域を問わないキーワードで対策ができる
①:高い集客力
SEO対策をおこない、Googleの検索結果の上位に自社のウェブサイトを表示することが
できれば、多くのユーザーの目にとまる可能性があります。
検索結果の順位が上位であればあるほど、より多くの検索ユーザーに見てもらえるため表示順位をあげるたびに自社のウェブサイトのクリック率を高めることができます。
また、MEOは施策できる項目に制限がありますがSEOは「ホームページやブログなどのコンテンツで自社のメリットを自由に記載」することができたり「サービスの実例」を具体的に表現することができるため、高い集客効果を期待することができます。
②:潜在層のユーザーを獲得出来る
MEO対策は顕在層(見込み客)のユーザーに対しておこなう施策です。
顕在層のユーザーは自分が必要としている商品や商材のイメージが具体化しています。
一方、SEO対策は潜在層(潜在的顧客)に対して有効な施策です。
SEO対策の一環としてブログや記事などで「ユーザーの悩みを解決するコンテンツ」や「最新情報についてのコンテンツ」を自社のウェブサイトにアップすることで潜在顧客へのアプローチが可能です。
顧客が求めている有益なコンテンツを提供し続けることで、ウェブサイトの評価や認知度が上がることで検索結果の表示順位も上位にあがってくるため中長期的な潜在的顧客へのアプローチが可能になります。
③:地域を問わないキーワードで対策が出来る
SEO対策はインターネットユーザー全てに対しておこなう施策のため、キーワードで地域を限定する必要はありません。
SEO対策は「ユーザーファーストの視点」にたってコンテンツを発信することが重要になるため、地域によるマイナス要素がないというメリットがあります。
~SEO対策のデメリット~
SEO対策の代表的なデメリットは以下の4つです。
ここでは、SEO対策のデメリットについて解説していきます。
①:検索結果画面の表示がMEOよりも下のほうになる
②:検索結果で上位表示されるまで時間がかかる
③:MEOよりもコストが高い外注費用がかかる
④:キーワードによって競合が多くなる
①:検索結果画面の表示がMEOよりも下のほうになる
ユーザーが自然検索をおこなったとき、SEO対策コンテンツが表示される場所はMEOより下のほうになります。
Googleであるキーワードを入力した場合、まず「広告」が表示され、その次に「Google Map」、それからSEO対策コンテンツとなります。
そのため、ユーザーはSEO対策コンテンツよりもMEO対策コンテンツのほうが目がとまりやすいというデメリットがあります。
特に、口コミを見て判断する事が多い業種はSEO対策よりもMEO対策の方が効果的です。
②:検索結果で上位表示されるまで時間がかかる
SEO対策は中長期的な視野で取り組む施策です。
対策を始めたからといってすぐにその効果があらわれるものではありません。
SEO対策は良質なコンテンツを積み重ね、最低でも半年以上の時間をかけながら検索結果の上位をねらう必要があります。
③:MEOよりもコストが高い
SEO対策は「HTML」など専門的な知識がないと対策不可能なジャンルがあるため、SEO
対策を個人でおこなうには限界があります。
SEO対策を専門にしている業者に依頼すると、内容によっては年間数十万~数百万の費用がかかります。
一方、MEO対策は個人でも十分に対応可能なため無料で施策をおこなうことができます。
④:キーワードによって競合が多くなる
SEO対策において「ユーザーが入力すると思われるキーワードの選定」はとても重要な
意味をもっています。
なぜなら、キーワードの検索ボリュームが大きくなればなっただけ、その分競合も多くなるからです。
自社がねらっているキーワード単体で検索したとき、上位に表示されてるウェブサイトが
大規模なECサイトやポータルサイトの場合は、1つのキーワードでなく2つ、もしくは3つとキーワードを組み合わせることで競合を少なくすることができるため上位表示の難易度を下げることができます。
~MEO対策をおこなう8つのメリット~
MEO対策をおこなう代表的なメリットは以下の8つです。
ここでは、MEO対策をおこなう8つのメリットについて解説していきます。
①:自然検索結果よりも上位に表示されやすい
②:SEOよりも低コストで難易度も低い
③:検索したユーザーの来店および利用率が高い
④:検索したユーザーが店舗に連絡できる
⑤:比較的安いコストで効果をだしやすい
⑥:ポータルサイトが競合にならない
⑦:クリックされやすい
⑧:SEOよりも競合が少ない
①:自然検索結果よりも上位に表示されやすい
ユーザーが「地域」と「サービス」の2つのキーワードでGoogle検索をおこなった場合、
多くのキーワードで検索結果に地図が表示されます。
地域系のキーワードの検索結果はMEO対策コンテンツの下にSEO対策コンテンツが表示
されるため、MEO対策の方がユーザーの目にとまる機会が多くなります。
②:SEOよりも低コストで難易度も低い
MEO対策はおもに【Googleビジネスプロフィール】に対しておこなう施策のため、専門的な知識がなくても自分で対策をおこないやすいというメリットがあります。
MEO対策をおこなっている業種はまだまだ少ないという現状があるため、適切にMEO対策をおこなえば1ヶ月以内で効果をだすことも可能です。
一方、SEOは専門知識がなければ効果的な対策ができないため難易度が高く、SEO対策の効果があらわれるまでの時間も少なくとも半年以上はかかります。
このため、SEO対策は専門の業者に依頼する企業も多くありますが、専門業者に依頼した場合は数10万から数百万のコストがかかってしまいます。
③:検索したユーザーの来店および利用率が高い
Googleに「地域名」と「サービス名」を入力したユーザーは、基本的に検索エリア付近や自分の行動範囲内のサービスを探しています。
また、ユーザーは店舗情報と地図の両方を閲覧していることから「今から行きたいお店」や「近々行く予定のお店」という可能性が高いと予想できます。
MEO対策を適切におこない、そのエリアの同種サービスの検索上位に入ることができればユーザーの来店率や利用率を上げることができます。
検索結果の上位店舗の来店率や利用率が高いもう一つの理由として【口コミを確認できる】ことがあげられます。
多くのインターネットユーザーは店舗の口コミを来店や利用の判断材料としているため、
MEO対策をおこない口コミ情報を増やしていくことでユーザーの「安心感」や「信頼感」が上がるため来店率や利用率を上げることができます。
④:検索したユーザーが店舗に連絡できる
MEO対策をおこない、Googleビジネスプロフィールに店舗情報を登録することでユーザーは検索した店舗に電話をかけることができます。
Googleビジネスプロフィールには「営業時間」「住所」「電話番号」などの店舗情報が
掲載されているため、ユーザーはワンクリックで店舗に連絡を取ることができます。
Googleビジネスプロフィールは、検索したユーザーがすぐ行動できるように設計されて
いるというメリットがあります。
⑤:比較的安いコストで効果をだしやすい
MEO対策をおこなう大きなメリットとして【費用対効果が高い】ことがあげられます。
集客をねらった宣伝といえば一般的に「ウェブ広告」や「チラシ配布」が思いつきますが、広告を掲載するにもチラシを作成するにも費用はかかります。
また、広告やチラシは定期的に更新・配布をしなければ宣伝効果は消失してしまいます。
対して、MEO対策は個人でも施策できるものが多いため無料ではじめることが可能です。
検索結果の上位をねらうためにはMEO対策コンテンツの定期的な更新が必要ですが、MEOは一度施策をおこなうだけでも安定した宣伝効果が期待できます。
⑥:ポータルサイトが競合にならない
MEO対策はGoogleに対しておこなう施策です。
エキテンや食べログなどのポータルサイトがGoogleの検索結果の上位に表示されることが多くなっていますが、これらは【SEO対策の分野】です。
MEO対策はこうしたSEOのコンテンツよりも上位に表示されるため、ポータルサイトが
競合になることはありません。
⑦:クリックされやすい
Internet Marketing Ninjas社が2017年に実施した調査によると、Googleの検索結果画面に
おけるクリック率は1位のページが約21%、2位が11%、3位が7.5%となっています。
検索結果の1位表示のコンテンツの高いクリック率からも、MEOの有効性がうかがえます。
リスティング広告は検索結果1位のページよりも上に表示されますが、広告のクリック率は比較的低い傾向にあるようです。
MEO対策をおこないGoogle Mapに実店舗の写真を表示させることでユーザーの興味や関心が高まりクリックされやすくなります。
⑧:SEOよりも競合が少ない
現状、MEOの知名度はSEOやリスティング広告に比べて低いため、MEO対策に取り組んでいる企業数は少ないと考えられています。
また、MEO対策を実施できるのはGoogleマイビジネスに登録している店舗のみであるため実店舗がなければMEO対策を行うことはできません。
さらに、MEOで競合となるのは【同じ商圏内の同業他社のみ】であることからMEOとSEOを比べた場合、MEOのほうが競合他社が圧倒的に少ないという事実があります。
~MEO対策のデメリット~
MEO対策の代表的なデメリットは以下の2つです。
ここでは、MEO対策のデメリットについて解説していきます。
①:地域やユーザーが限定される
②:口コミによる悪影響
①:地域や顧客が限定される
MEO対策は【限定的な地域に対しておこなう施策】であるため、来店率や利用率が高いというメリットがありますが、逆に言えば地域から離れたエリアに住んでいる人はMEO対策の対象になりません。
MEOはユーザーがある程度限定されるというデメリットがあります。
②:口コミによる悪影響
MEO対策の施策には【口コミを増やす】というものがありますが、ユーザーによっては
悪い口コミを投稿する可能性もあります。
悪意あるユーザーから辛辣な口コミがあったとしても、【Googleのガイドライン】に違反していない限りその口コミを店舗側で削除することはできません。
悪意ある口コミは、潜在的顧客の喪失につながります。
ただし、悪い口コミがあったとしてもそれが的を射たものであった場合、店舗側から謝罪や改善の努力をしていくという返信をして口コミに対する真摯な姿勢を見せることができればユーザーのイメージアップや信用アップにつなげることができます。
~まとめ~
今回は、SEO対策とMEO対策の違いや、それぞれの特徴、メリットとデメリットについて解説してきました。
SEO対策やMEO対策をおこなう場合、対策をおこなう目的を明確にすることが重要です。
MEO対策はまだまだ認知度が低く、対策をおこなってから効果があらわれるまでの時間も短いため業種によっては対策をおこなうことで大きな成果を期待することができます。