SEO内部施策とは?|3つの基本施策と15の効果的手法まとめ
SEOの内部施策とは
SEOには内部施策と外部施策の2種類があり、内部施策とは主にタグやサイト構造、リンク整備など、自社で行えるものを言います。
内部施策がきちんと行えていないと、その他さまざまな施策が機能せず、コンテンツ部分以外でも結果が出ない恐れがあります。
まずは内部施策を行う目的や、外部施策との違いについて理解しましょう。
内部施策の目的
内部施策の手法はさまざまですが、一貫して「検索結果の上位表示」を目的として行われます。
どれだけ良いコンテンツも、Googleのアルゴリズムに評価されなければ意味がありません。
検索エンジンからの評価がより正確に、より迅速に行われるために、内部施策をする必要があるのです。
また内部施策は、具体的に以下3つを達成するために行われます。
・Googleに正しく内容を伝える・クローラーの巡回をうながす・ユーザビリティを担保する |
Googleのアルゴリズムは日々進化していますが、まだテキストを羅列しただけのコンテンツは理解できません。
それに見出しやKWが適切に設置されていないと、Googleだけでなく、読者からの評価も下がり、結果的に順位を大きく落としてしまいます。
内部施策をきちんと行うことで、「Google・読者」両方に適切に働きかけることができるのです。
内部施策を行わない場合の損害
自社でメディアを立ち上げるときに内部施策を行わない場合、以下の損害を被ると考えられます。
・記事に順位が付かない・メディアに投資した資金が無駄になる・いつまでも商品が売れない・全てSEOコンサル会社頼みになる |
もし外注する場合でも、自社に内部施策の知識がなければ悪質なSEOコンサル会社にぼったくられるリスクもあります。
また最低限の内部施策さえ自社で行えれば、被リンク営業などノウハウがないと難しい部分のみを外注でき予算の削減に役立ちます。
SEO外部施策との違い
SEOには内部施策のほかに外部施策があると説明しました。
内部施策は自社で完結できるものが多いですが、外部施策の場合は「被リンク」や「サイテーション」など他社に働きかける必要があります。
メディアを成熟させるためには内部と外部どちらの施策も重要ですが、まずは自社でのみ完結する内部施策から行うのが定石です。
3つの基本的なSEO内部施策
ここからは検索エンジンから正当な評価を受けるための、基本的な内部施策3つを解説していきます。
・クローラー対策・インデックス対策・ユーザビリティ対策 |
クローラー対策
クローラーとは、検索エンジン(Google)が各記事の検索順位を決めるために、サイトを巡回するシステムのことです。
クローラー対策が行われていないと、公開した記事に適切な順位がつかず、いつまでも検索結果に表示されません。
ここでは全部で6つの施策を紹介します。
XMLサイトマップの設置
XMLサイトマップとは、クローラーにサイト構造を的確に伝えるために必要なファイルです。
クローラーはサイトにあるページを順番に見ていきますが、1枚ずつ見ていくため全ての閲覧には時間がかかります。
そこでサイトマップを設置してあげることでサイト構造を把握しやすくし、クローラーの巡回速度を速められます。
内部施策の中でも特に重要な施策でありながら、無料ツールで簡単に行えるため優先度はかなり高いです。
内部リンク最適化
内部リンクとは記事内にある「メディア内の別記事へのリンク」のことです。クローラーの巡回を助け、ユーザー体験の向上、コンテンツ評価の上昇に貢献します。
「内部リンクが重要なのは知っているが、適切な設置方法がわからずいい加減に設置している」サイトは少なくありません。
もちろん内部リンクはただ貼ればいいというものではありません。
・関連性の高い記事にリンクを送る・KWを含めたテキストリンクを作る・内部リンクがクリックされる適切な流れ作り |
上記を行うことで、クローラー対策だけでなくコンテンツ評価を高めることもできます。
ディレクトリ階層
ディレクトリとは、かなり簡潔に言うと記事ページのことで、SEOでは3クリック以内に全てのページにアクセスできるように階層を整えるのが良いとされています。
30〜50記事程度の小規模なサイトではあまり意識する必要はありません。
しかしサイト内に100記事以上ある場合、階層が深くなりすぎると読者が目的のページに到達できないことがあります。
またクローラーも階層が深いほど「重要ではない」と判断し、Googleに認識される速度が著しく落ちてしまいます。
ディレクトリの構造は後から修正するのが難しいので、サイト設計段階で決めておくのがいいでしょう。
パンくずリスト
パンくずリストとは、上記で解説したディレクトリのどの階層にいるかを示せる機能のことです。
パンくずリストを設定することで、読者が今どのページを読んでいるのか理解しやすくなり、ユーザビリティが向上します。
またクローラーもサイト構造を理解しやすくなり、クロール速度を速められます。
パンくずリストの設定はGoogleも推奨しているため、優先度の高い内部施策と言えるでしょう。
構造化マークアップ
構造化マークアップとは、コンテンツにある情報を的確に検索エンジンに伝えるための「HTMLマークアップ」のことです。
通常使用される<p>や<strong>などのコードとは違い、それぞれ対応するコードをGoogleが指定しています。
構造化マークアップが適切に行われると、検索結果に「FAQ」などを直接反映することができ、クリック率を上げられます。
少し複雑で、間違った記述をしてしまうとむしろマイナス要素になるため、エンジニアなどに依頼するのが通常です。
robots.txtの設置
「robots.txt」は指定したページをクロールしないようにさせるファイルのことです。
基本的には不要ですが、下記のようなページがあるサイトの場合、設定しておいたほうがSEO上良いとされています。
・会員専用サイト・ECサイトのショッピングカート・上位表示を目的としないコラム記事等 |
上記ページは検索結果で上位を目指すものではなく、またコラム記事などは内容によっては低品質ペナルティを受けることもあります。
こうしたページに「robots.txt」を設置することで、クロールを制限し、サイト全体の評価を上げられます。
インデックス対策
インデックスとは、クローラーが認識したページを検索エンジンに登録することを言います。
インデックスされないといつまで経っても記事が表示されないので、インデックス対策は必須の内部施策と言えるでしょう。
適切なKW設置
まずSEO対策として必ず行っておかなくてはいけないのが、タイトルの適切な位置へのKW(キーワード)設置です。
例えば「SEO 内部施策」というKWで上位を狙う場合は、本記事タイトルにもある通り、なるべく左端にKWを配置します。
タイトルにKWを含めることで、どのような内容が書かれた記事なのかをクローラーが認識し、インデックスしてくれます。
タイトル以外にも見出しや本文に含めることで、より検索結果にアプローチすることが可能です。
meta descriptionの最適化
meta description(メタディスクリプション)とは、検索画面上で表示されるタイトル下の小さい文章のことです。
何も設定していなくても全ての記事で表示されますが、自社で設定していない場合Googleがランダムで表示してしまいます。
meta descriptionは検索画面を見た読者のクリック要因にもなるため、ランダム表示は大きな機会損失です。
・どのような内容が書かれているのかを記載する・クリックしたくなるように誘導する・対策しているKWを含める・100文字以内にまとめる |
答えを書きすぎてもかえってクリックする必要を失わせてしまうので、+アルファで読者が得するような内容を見せられるといいでしょう。
画像のaltタグ最適化
画像を設置することは、ユーザビリティやSEOの観点で非常に重要ですが、altタグ(代替テキスト)を記述していないと不十分です。
altタグとは画像を説明するテキストのことで、検索エンジンになんの画像かを伝えられ、適切な評価を得られます。
またaltタグを設定することで、昨今より重要になってきている画像検索での上位表示も狙えるため、流入数増加が見込めます。
altタグは「犬」と簡潔に書くよりも、「ボールを拾ってくる犬」のように具体的に書くほうが効果は高いです。
canonicalタグの設置
canonicalタグとは重複するページがある場合、どのページが1番重要なページなのかをクローラーにアピールできるタグのことです。
canonicalタグと似たものに「301リダイレクト」があります。
・301リダイレクトユーザーもクローラーも“強制的”に元ページから遷移させる。いくつか存在するURLを1つにまとめる。・canonicalタグタグを設定していないページも表示される。重要なページを知らせるだけ。 |
基本的に301リダイレクトで問題ありませんが、下記のように特殊な場合はcanonicalタグを推奨します。
・ECサイトでカラーごとに同じ商品のページがある・PCサイトとスマホサイトで違う表示にしたい など |
canonicalタグは効果的に使えれば大きな成果を生んでくれますが、きちんとした知識がなければマイナスになることもあります。
導入する際には外注することも検討しましょう。
重複コンテンツの削除
重複コンテンツはGoogleのペナルティの対象となるため、見つけ次第削除するのがおすすめです。
ただそれぞれ順位がついている場合などは、301リダイレクトなどを上手く使い、ページ評価を1つにまとめるのも大事です。
ユーザビリティ対策
最後に紹介する内部施策は、「ユーザビリティ対策」つまり読者に向けた対策です。
上記のように検索エンジンに対して直接働きかけるものではありませんが、ユーザーの滞在時間に関係するため、結果的に上位表示に起因します。
モバイルファーストインデックス
まず意識したいのは「モバイルファーストインデックス」という考え方です。
2018年にGoogleは「検索結果はPC用サイトではなく、スマホ用サイトを参考に決定する」と発表しました。
現時点でスマホに対応していないサイトは珍しいですが、スマホ表示で表が崩れたり広告の大きさが最適化されていなかったりするサイトはまだ見受けられます。
記事を公開する際はモバイル表示でも確認してから公開する癖をつけましょう。
サイト表示スピードの最適化
Googleはサイトの表示スピードも、検索結果の順位基準だとGoogleが発表しています。(Core Web Vitals)
「表示スピードが3秒以上で離脱者が40%を超える」というデータもすでに出ており、今後はより表示速度に関する内部施策は重要になってきます。
今日から行える表示速度を速めるためにできる施策を3つ紹介します。
・画像の圧縮・プラグインを減らす・AMPの利用 |
3つ目AMPについては下記で詳しく解説いたします。
AMP対応
AMPとはスマホでの表示速度を従来の4倍にも速めるGoogleとTwitterの仕組み化のことです。
スマホ検索画面で稲妻マークが表示されているサイトが、AMPに対応しています。
優先度の高い施策ではありませんが、余裕があるならぜひ取り組むべきでしょう。
AMP対応に関しては特別な知識が必要になるため、外部に委託するのが得策です。
文字サイズの最適化
Googleは文字サイズ「16px」を推奨しています。(最低でも12px以上)
デザイン性を重視して10pxで作ったり、大きいほうが読みやすいだろうと16pxを超えていたりすると、場合によってはペナルティの対象となります。
もし16px以外で記事を作成している方は、GoogleSearch Consoleで「テキストが小さすぎて読めません」と表示されていないか確認しておきましょう。
SEO内部施策を行いGoogleから正当な評価を受けよう!
どれだけ良いコンテンツを作っても、内部施策が理解できていないと全て無に帰してしまいます。
簡単に行えることからでもいいので対策を行っておくことで、徐々に評価が上がりメディア全体のパワーを上げてくれます。
もし自社リソースで厳しい時は、外部委託も検討するのがおすすめです。