レスポンシブ対応とは?メリットとデメリットや注意点について紹介!
あなたは、何かを検索するとき、その都度コンピュータを起動して検索しますか?
おそらくスマートフォンを瞬時に手に取って検索するはずです。
今やほとんどの人がコンピュータよりもスマートフォンを使用する時代です。
だからこそ、Webサイトのコンテンツもコンピュータ用のサイズではなく、スマートフォン用の縦長のサイズにするべきなのです。
レスポンシブ対応とは、1つのHTMLファイルでPCやスマートフォン、タブレットなどの端末画面にうまく表示されるようにできる仕組みのことです。
つまり、ページは1つだけなのに複数の見せ方をすることができるのです。
今回は、そのようなレスポンシブ対応について詳しく解説していきます。
そもそもレスポンシブ対応とは?
では、そもそも「レスポンシブ」とはどのような意味なのでしょうか?
単純に英語を日本語訳すると「外的なものに反応することができる」という意味になります。
しかし、ここでは、Web関連の用語としての「レスポンシブ」について知りたいのです。
Web用語としての「レスポンシブ」の意味は、「使用するデバイスによって、表示形式が変わる」ということになります。
そして、レスポンシブWebデザインにすることで、コンピュータやスマートフォンの両方でWebサイトを見ることができるということを「レスポンシブ対応」と言うのです。
つまり、レスポンシブWebデザインとは、HTMLをPC用とスマートフォン用の2つ両方を用意するのではなく、1つのHTMLのCSS記述にレスポンシブ対応であるという記載をすることで完成するのです。
その結果、PCでもスマートフォンでもそれぞれの端末によって、Webサイトの表示が最適化されるようになっているのです。
レスポンシブ対応の必要性
では、なぜレスポンシブ対応が重要だと言われているのでしょうか?
それは、今やスマートフォンの所持率が90%を超え、PCで検索するよりもスマートフォンで検索をすることのほうが圧倒的に増えたからです。
ひと昔前までは、検索するとなるとPCを開いて起動してから、検索エンジンで検索することが主流でした。
しかし、今考えると、PCを起動するまでに長くて3分〜5分ほどかかり、とても効率的とは言えない検索の方法でした。
それから携帯電話が開発されたのですが、検索性は優れておらず、電話やメールの際に使用するのが一般的でした。
しかし、スマートフォンが発売されたとき、時代の流れは一変しました。
ディスプレイ画面をタッチパネル操作で使用することができ、動きもサクサク速いため、検索する際もストレスが少なく、文字入力やスクロール、ページ遷移ができるのです。
そして何と言っても、スマートフォンを起動するときの速さです。PCとは違い1秒もかからずに指紋認証や顔認証、パスコードロック解除で起動できるように進化しました。
4Gや5Gのようにネット回線も進化してきたことが要因と言えるでしょう。
このようにスマートフォンが普及して、スマートフォンでWebサイトを読む時代に、開いたWebサイトがPC版だったらどうでしょうか?
当然、スマートフォンの縦長のサイズには合わずに、横長のまま表示されたり、縮尺が変なサイズになってしまい余白が無駄にできてしまったりするはずです。
だからこそ、スマートフォンではスマートフォンのサイズで見ることができるWebサイトが必要なのです。
PC用とスマートフォン用のWebサイト両方を制作すればよいという声もありますが、工数を考えると、圧倒的に1つのHTMLファイルにCSSでレスポンシブ対応の記述をしたほうが効率的です。
よって、今後はカスタマー目線でも制作者目線でも、レスポンシブ対応のWebサイトが重要になってくるということがわかると思います。
レスポンシブ未対応のWebサイトはSEOで上位表示されない
レスポンシブ対応の重要性に触れましたが、反対にレスポンシブ対応をしていないとGoogle検索で上位表示されないという危険性もお話しておきましょう。
Googleが「モバイルファーストインデックス(MFI)」だけでなく、「PC版のページしかないWebサイトはGoogleの検索インデックスに含めない」ということを発表したのです。
これは非常に革新的な発表でした。
なぜなら、今まで通り、PC版のページだけしか用意していないサイト運用者はスマートフォン用のページを制作しないと、これまでのアクセス数を維持するどころか、アクセス数が0になってしまうからです。
私自身がサイト運用者であったら、Googleの抜本的な改革に反対していたかもしれません。
また同時に、「モバイル版(ガラパゴスケータイ)向けのページのまま長期間放置していたWebサイトも検索インデックスに表示されなくなる」ということもGoogleは発表したのです。
Googleの発表は、時代の変化についていけない者は落ちていくという厳しい世界を体現しています。
レスポンシブ対応をしないことは、Webサイト運営の存続の危機であることを胸に留めておきましょう。
レスポンシブ対応のメリット
それでは、レスポンシブ対応のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
下記の項目に分けて、詳しく解説していきます。
①実装にかかる手間が減る
まずは、HTMLやCSSに記述してWebサイトを制作していく段階において、実装の手間が少なくできるというメリットです。
レスポンシブWebデザインは、1つのHTMLファイルにCSSで「レスポンシブ対応」という文言を記載することで可能になります。
通常は、PC用とスマートフォン用の2つのWebサイトを制作する必要があるのですが、工数が半分になるのです。
「レスポンシブ対応」という記述を記載したCSSファイルを用意しておけば、新しいHTMLファイルを制作したときも、同じCSSファイルを使いまわせるので便利かつ効率的です。
②SEOの観点で上位表示しやすくなる
上記の章で述べたように、SEOの観点で上位表示もされやすくなることもメリットとしてあげられます。
逆に言うと、レスポンシブ対応をしていないWebサイトがGoogleの検索インデックスの対象外になってしまうため、検索結果一覧に表示されないということです。
よって、あなたがサイト運用者で、自社のWebサイトや自分のブログを検索結果一覧で上位表示させて、アクセス数をアップさせたいのであれば、レスポンシブ対応は必須条件ということになります。
モバイル版(ガラパゴスケータイ)向けのWebサイトのまま長期間放置して運用している場合も、Googleの検索結果一覧に表示されなくなるため、注意しましょう。
③ユーザーにとって読みやすいWebサイトになる
レスポンシブ対応にすることで、ユーザーにとって読みやすいわかりやすいWebサイトになることもメリットとしてあげられるでしょう。
もし、あなたがGoogle検索で表示されたWebサイトに流入して、PC版のWebデザインで余白や文字の大きさがちぐはぐだったらどう思うでしょう?
おそらく、「もうこのページは読みたくない」「離脱して別のWebサイトに移動しよう」と考えると思います。
サイト運用者にとって、ユーザー体験(UX)を向上させることは責務です。
よって、ユーザーに「読みにくい」「他のページの記事を読みたい」と思わせることはナンセンスです。
ユーザーに心地よく自社のWebサイトを読んでもらうために、レスポンシブ対応を徹底することが求められるのです。
④ワードプレスでテンプレートを利用可能
レスポンシブ対応をするにあたって、ワードプレスなどのCMSでテンプレートを利用して、簡単にWebサイトページを制作できるということもメリットとしてあげられるでしょう。
自分で0からWebサイトページを制作することは大変ですし、時間もかかり効率的ではありません。
よって、今の時代ワードプレスなどのCMSを使ってWebサイトページを制作することが当たり前になっています。
そして、ワードプレスには「レスポンシブ対応」のテンプレートが多数用意されていることが多いのです。
つまり、自分の好みのデザインのレスポンシブデザインテンプレートを選んで、いつも通り記載していくだけで、レスポンシブ対応のWebサイトページを制作することができるのです。
レスポンシブ対応のデメリット
ここまでレスポンシブ対応のメリットについて紹介してきました。
では、レスポンシブ対応をするにあたって、デメリットとしては、どのようなものがあるのでしょうか?
次の項目に分けて紹介していきます。
①デザインを詳細に設計できない
まずは、自分の思い通りに詳細なデザインを設計することができないというデメリットです。
レスポンシブ対応とは、PC用の横長のディスプレイでもスマートフォン用の縦長のディスプレイでも同じコンテンツを表示するということです。
つまり、画面に表示される広告などの余分な情報を抜いた残りのスペースに、どのようにユーザーにとって有益な情報を入れていくかがカギとなるのです。
0から自分で、PC用の横長のデザイン設計とスマートフォン用の縦長のデザイン設計を別々に行うと、それぞれの端末で自分の思い通りの詳細なデザインができます。
しかし、レスポンシブ対応とは、1つのHTMLファイルでPC用デザインとスマートフォン用のデザインを同時に反映させるので、PCでは見やすかったデザインもスマートフォンで見ると多少見にくいということが発生するリスクがあるのです。
よって、最初のデザイン設計において、PCでもスマートフォンでもどちらでも見やすいデザイン設計をすることが重要になってくるでしょう。
②コンテンツの配置が自分の思うように設計できないことがある
デザインを詳細に設計できないデメリットに近いですが、Webサイトページ内のコンテンツの配置も自分の思い通りに設計できない可能性があるのもデメリットとしてあげられるでしょう。
シンプルなレイアウト設計の場合は、PCでもスマートフォンでもコンテンツの配置に違いは出ないでしょう。
しかし、PC用のサイドバーなどはスマートフォンではサイドバーとして表示される可能性は低いでしょう。
なぜなら、スマートフォンは縦長のディスプレイのため、サイドバーを配置する余白がないからです。
よって、結果としてメインコンテンツの下のほうにサイドバーが表示されるようなコンテンツの設計
となるリスクがあるのです。
ユーザーによって、読みやすければよいのですが、コンテンツの順番が入れ替わることで、意味がわからなかったり、自分の伝えたい内容が伝わらなかったりする場合は、注意が必要でしょう。
③最初の設定に時間がかかる
最後は、「レスポンシブ対応」をするにあたっての初期設定に時間がかかるというデメリットです。
先ほどメリットとして、CSSファイルを使いまわすことで新しいWebサイトページにも「レスポンシブ対応」を実装できると紹介しました。
しかし、一番最初に「レスポンシブ対応のCSS」を設計するにあたっては非常に時間がかかるのです。
実際に、すべてのWebサイトページをPC用とスマートフォン用の2つ用意するよりは圧倒的に工数は削減できます。
よって、最初の設定だけは時間がかかることを見積もった上で、仕事の割り振りや配分を考えれば、
そこまで負担にはならないでしょう。
レスポンシブ対応の注意点
レスポンシブ対応の注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
ユーザー体験(UX)を意識する
まずは、ユーザー体験を念頭において、ページを制作することです。
レスポンシブ対応は、ユーザーがスマートフォン用でも読みやすいページを作るためのものです。
しかし、サイト制作者側のメリットを追い求めて、効率的で簡素なWebサイトページになってしまっては元も子もないのです。
「どのようなページだとユーザーは心地よく読めるのか」「また読みたいと思えるわくわくできるページはどのようなものなのか」を意識してレスポンシブ対応のページを制作していきましょう。
オリジナリティを活かす
続いては、オリジナリティを活かすということです。
正直なところ、レスポンシブ対応のページに正解はありません。
それぞれのページの良さを活かして、ユーザーによってベネフィットをもたらすことができればよいのです。
つまり、自社のWebサイトページの強みやオリジナリティを活かすことがベストであると言えるでしょう。
ほかのWebサイトには負けない個性を出していくことで、ユーザーは唯一無二のWebサイトとして認めてくれるでしょう。
結果として、リピーターとなり、アクセス数が伸びていくのです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、レスポンシブ対応についてメリットとデメリットや注意点について紹介してきました。
時代の変化に伴い、求められるWebサイトも変わってきます。
これからの時代は、さらに変化していくでしょう。
今回のレスポンシブ対応をマスターして、次に来る変化に備えていきましょう。
あなたのWebサイトのアクセス数が伸びていくことを願っています。