自社のコンバージョン率が高いのか低いのかは、単体の数値を眺めていても判断できません。比較する基準がないまま改善に着手すると、必要のない施策に時間を使うことになります。
BtoBのCVRは、検討期間の長さや意思決定に関わる人数の多さから、BtoCより低く出るのが一般的です。業界や流入経路、何をコンバージョンとするかによっても数値は大きく変わります。
本記事では、BtoBのCVR平均の目安を業界別・経路別に整理したうえで、平均値との比較で陥りやすい誤りと、自社の数値を正しく評価する手順までを解説します。まずは下の表で全体像を確認してください。
なお、本記事で紹介する数値は海外の調査を含みます。市場環境や計測条件が日本と異なる点を踏まえ、絶対的な基準ではなく目安として扱ってください。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| 平均値を見る前の前提は? | 分母と成果地点で数値は変わる | セッション基準かユーザー基準か、何をコンバージョンとするかによって、同じサイトでも数値は数倍変わります。 |
| BtoBのCVR平均は? | 全体では1〜2%台が目安 | 検討期間が長く意思決定者も複数関わるため、BtoCと比べて低く出ます。調査によって幅がある点に注意が必要です。 |
| 業界による差は? | 1%台から7%台まで大きく開く | SaaSやソフトウェア開発は1%台前半、人材や空調設備は3%前後、法務サービスは7%台という調査結果があります。 |
| 流入経路で違う? | 自然検索と指名検索が高くなる | 検索意図が明確な経路ほど高くなり、ディスプレイ広告やSNS広告は1%を下回ることが珍しくありません。 |
| 成果地点による違いは? | 資料請求は高く問い合わせは低い | 負担の軽いオファーほど数値は上がります。地点を揃えずに他社と比較しても意味がありません。 |
| 自社の数値はどう評価する? | 経路別に分解し過去実績と比べる | 計測条件を統一したうえで流入経路ごとに分け、他社平均ではなく自社の推移で判断します。 |
| 平均を下回るときは? | 流入・フォーム・オファーを確認 | 流入と提供内容の一致、入力負荷の大きさ、検討段階に合ったオファーの有無を順に点検します。 |
| 目標値はどう決める? | 売上から逆算して設定する | 必要な受注数から逆算し、引き上げ幅は現実的な範囲に置きます。商談化率まで含めて評価してください。 |
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BtoBのCVR平均を見る前に押さえておく前提
平均値を調べる目的は、自社の数値が妥当かどうかを判断することにあります。前提を揃えずに数字だけを比べると、実態と離れた結論を出してしまいます。
比較に入る前に、3つの前提を確認しておいてください。
CVRの計算式と分母の取り方
CVRは、コンバージョン数を訪問数で割って算出します。問題になるのは分母で、セッション数を使うか、重複を除いたユーザー数を使うかで数値が変わります。
同じサイトでも、ユーザー数を分母にすると数値は高く出ます。1人が複数回訪問してから問い合わせる行動が一般的なBtoBでは、この差は無視できません。
広告の運用ではクリック数を分母に使う場合もあります。他社の数値を参照する際は、何を分母にしているかを必ず確認してください。
社内でも部署によって基準が異なることがあります。営業部門とマーケティング部門で同じ言葉を使いながら別の数値を見ている状態は、判断のずれを生みます。
何をコンバージョンとするかで数値は変わる
BtoBでは、コンバージョンとして設定される行動が複数あります。問い合わせ、見積依頼、資料ダウンロード、ウェビナー申込、無料トライアル登録など、どれを成果地点にするかで数値は数倍変わります。
資料ダウンロードは心理的な負担が軽いため、問い合わせより高い数値になります。この違いを揃えずに他社と比較しても、判断材料にはなりません。
複数の地点を設定している場合は、合算した数値と個別の数値の両方を確認してください。合算値だけでは、どこが機能しているかが見えません。
平均値は比較の出発点にすぎない
公開されている平均値の多くは、調査を行った企業の顧客データをもとにしています。母集団が特定の業種や規模に偏っていることが多く、自社の条件と一致するとは限りません。
海外の調査であれば、市場環境や商習慣も異なります。日本のBtoB取引に単純に当てはめるのは適切ではありません。
平均を上回っているから安心、下回っているから問題という判断は避けてください。自社の過去実績との比較のほうが、はるかに有効な材料になります。
BtoBのCVR平均の目安
前提を押さえたうえで、公開されている数値を確認します。BtoB全体では、1%台から2%台がひとつの目安として挙げられることが多くなっています。
ここでは全体の水準と、その背景にある構造的な理由を整理します。
経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoB-EC市場規模は514.4兆円で前年比10.6%増、EC化率は43.1%と前年から3.1ポイント上昇しています。企業間取引のオンライン化が進むほど、サイト上の数値が事業に与える影響も大きくなります。
全体の目安は1〜2%台
米国のSEO会社First Page Sageが25のBtoB業界を対象に集計した調査では、多くの業界が1%台から3%台に収まっています。2022年1月から2025年8月までの顧客データをもとにしており、成果地点は問い合わせフォームの送信やデモ申込などに限定されています。
調査によっては、BtoBサイト全体の平均を1%未満と報告しているものもあります。母集団と成果地点の定義が異なるため、単純な比較はできません。
1%を大きく下回っている場合は、改善の余地が大きいと考えて差し支えありません。逆に3%を超えているなら、成果地点の設定が軽い可能性も含めて確認してください。
注意したいのは、この調査がSEO支援を受けている企業のデータである点です。自然検索からの流入比率が高い母集団であり、広告中心のサイトとは条件が異なります。
BtoCと比べてCVRが低くなる理由
BtoBの購買は、個人の判断で完結しません。情報収集の担当者、決裁者、実務で使う部門など複数の関係者が関わり、社内の承認手続きも挟まります。
検討期間も長く、最初の接触から契約まで数か月を要することが一般的です。サイトを訪れた時点で意思決定できる状態にある人は限られます。
単価が高いことも要因です。導入の失敗が業務に与える影響が大きいため、比較検討に時間をかける行動が合理的になります。
この構造は変えられません。数値が低いこと自体を問題視するのではなく、複数回の接触を前提とした設計になっているかを見てください。
数値の出典によって幅がある理由
同じBtoBでも、調査によって報告される数値は0.5%から3%程度まで開きます。調査を実施した企業の顧客層、対象期間、分母の取り方、コンバージョンの定義がそれぞれ異なるためです。
SEO支援を行う企業の調査であれば、自然検索の比率が高い顧客が母集団になります。広告運用会社の調査であれば、広告経由の数値が中心になります。
複数の出典を並べて平均を取る作業に意味はありません。自社に条件が近い調査を1つ選び、参考値として扱うほうが実務的です。
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業界別のCVR平均
BtoBという括りの中でも、業界によって数値は大きく異なります。前述のFirst Page Sageの調査では、最も低い業界と最も高い業界で7倍近い差が生じています。
水準ごとに区分して、傾向を整理します。
1%台前半にとどまる業界
SaaSとソフトウェア開発がいずれも1.1%、エンジニアリングが1.2%と報告されています。無形のサービスであり、導入の可否を判断するために多くの情報を必要とする分野が該当します。
運輸・物流が1.4%、ITマネージドサービスが1.5%と続きます。いずれも既存の取引先からの切り替えに手間がかかる領域です。
この水準の業界では、1回の訪問で問い合わせに至ることを前提にせず、複数回の接触を設計する必要があります。資料請求やメール登録といった中間の受け皿が機能しているかを確認してください。
1%台後半から2%台前半の業界
医療機器が1.6%、損害保険と重機がともに1.7%、バイオテクノロジーが1.8%と報告されています。建設と金融サービス、医薬品はいずれも1.9%、製造業は2.2%という水準です。
専門性が高く、購入前の確認事項が多い分野が並びます。事例や技術資料の充実度が数値を左右しやすい領域です。
多くのBtoB企業がこの帯に含まれます。自社が該当するなら、まずこの水準を基準として現状を確認してください。
同じ業界内でも、企業規模や商材の単価によって差が出ます。競合他社のうち自社と条件が近い数社を想定して比較するほうが、実態に近い判断ができます。
2%台後半以上の業界
石油・ガスが2.5%、産業用IoTが2.6%、不動産が2.7%、人材紹介が2.9%、空調設備が3.1%と報告されています。同じ調査で最も高いのは法務サービスの7.4%で、他の業界と大きく水準が異なります。
緊急性が高い、あるいは地域性が強く比較対象が限られる分野が上位に並ぶ傾向があります。設備の故障や法的なトラブルなど、検討期間が短くなる場面が多い領域です。
この水準の業界で1%台にとどまっているなら、サイトの構成や導線に改善余地がある可能性が高くなります。
業界差が生まれる要因
差を生んでいるのは、検討期間の長さと単価、そして緊急性の3つです。すぐに解決しなければならない課題を扱う業界ほど、訪問から行動までの距離が短くなります。
取引先を変更する際の負担も影響します。基幹システムのように切り替えコストが大きいものほど、検討は慎重になります。
自社の業界が低い水準にあるとしても、悲観する必要はありません。低い水準の業界では、1件あたりの取引額が大きい場合が多く、少ない件数でも事業への貢献は大きくなります。
業界の平均を目標に置くのではなく、自社の単価と必要な受注数から逆算した水準を基準にしてください。
流入経路別のCVR平均
同じサイトでも、どこから来たユーザーかによって数値は変わります。全体平均だけを見ていると、投資すべきチャネルの判断ができません。
主要な経路ごとの傾向を整理します。
自然検索と指名検索
検索して訪れたユーザーは、自ら課題を認識している状態にあります。特に社名やサービス名で検索する指名検索は、すでに検討対象に入っているため、最も高い数値になります。
一般的なキーワードからの流入は、検索意図の段階によって差が出ます。「導入 比較」のような検討段階のキーワードと、「とは」のような情報収集段階のキーワードでは、同じ自然検索でも水準が異なります。
経路別に分けるだけでなく、キーワードの性質でも分けて確認してください。設計の考え方はSEOキーワードの入れ方は?効果の高い設定方法とコツで解説しています。
リスティング広告
検索連動型の広告も、検索意図が明確なため比較的高い水準になります。海外の調査では、BtoBのリスティング広告で3%台という報告もありますが、日本の市場や業種によって差は大きくなります。
広告の訴求と遷移先の内容が一致しているかで数値は大きく変わります。クリックされた期待と着地したページの内容がずれていれば、意図が明確でも離脱されます。
キーワードごとに数値を確認し、成果につながっていないものは配信を止める判断も必要です。指名検索に広告を出している場合、その数値が全体を押し上げている点にも注意してください。
ディスプレイ広告とSNS広告
能動的に探していないユーザーへ表示する形式のため、数値は低くなります。海外の調査では1%を下回る水準が報告されており、直接の獲得より認知の拡大を目的として捉えるほうが実態に合います。
この経路の数値が低いことを理由に配信を止めると、他の経路の獲得数が下がる場合があります。最初の接点として機能しているかを、間接的な貢献も含めて確認してください。
リターゲティングであれば、一度接触したユーザーが対象になるため水準は上がります。同じ形式でも配信対象で分けて評価してください。
メールとウェビナー
既に接点のあるリストへ配信する経路は、比較的高い数値になります。一度資料をダウンロードした相手へ案内を送る形であれば、初回訪問のユーザーとは前提が異なります。
ウェビナーは参加までの負担がある一方、参加した時点で関心が高いため、その後の商談化率が高くなる傾向があります。申込数だけでなく、実際の参加率も併せて確認してください。
経路ごとの数値を比較する際は、その先の商談化率まで含めて見てください。獲得件数が多くても商談につながらない経路は、評価を分けて考える必要があります。
コンバージョン地点別の目安
何を成果地点にするかは、数値に最も大きく影響する要素です。他社の数値を参照するときは、業界や経路より先に、この条件を確認してください。
負担の軽い順に整理します。
資料ダウンロード
メールアドレスと社名程度の入力で完了する形式は、最も数値が高くなります。営業から連絡が来ることを承知したうえでも、情報を得るためなら応じる相手は一定数存在します。
検討段階が浅いユーザーも取得できるため、リード数を増やす目的には適しています。商談化率は他の地点より低くなる点は前提として押さえてください。
資料の内容が検討の役に立つものであれば、その後の接触にもつながります。制作の考え方はSEO記事の作り方を教えます。人が集まる記事の書き方を4ステップで解説が参考になります。
問い合わせと見積依頼
具体的な相談内容を記入する必要があるため、数値は資料請求より低くなります。その分、獲得したリードの検討度合いは高く、商談につながる割合も上がります。
この地点だけを設置しているサイトでは、検討段階の浅い訪問者を取りこぼします。件数が伸び悩んでいる場合は、地点の設計そのものを見直す価値があります。
入力項目の数が数値を左右します。営業活動に必要な情報だけに絞り、後から確認できる項目は削ってください。
デモと無料トライアル
実際に製品を試す形式は、導入を具体的に検討している層が対象になります。件数は少なくなりますが、その後の受注率が最も高い地点になります。
申込から利用開始までの手間が大きいほど、途中の離脱も増えます。登録後すぐに使える状態を用意できるかが数値を左右します。
日程調整が必要な形式では、候補日を提示する方式にすると完了率が上がります。往復のやり取りが発生する設計は避けてください。
中間地点を設計する考え方
検討期間が長いBtoBでは、1回の訪問で最終的な行動を求めても成立しません。記事の閲覧から資料請求、メール配信、ウェビナー参加、問い合わせという順に、段階を設けた導線が有効です。
段階ごとに数値を計測しておくと、どこで脱落しているかを特定できます。最終地点の数値だけでは、改善すべき箇所が見えません。
サイト全体での段階設計については【カテゴリ設計】読まれるオウンドメディアの作り方で解説しています。
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自社のCVRを正しく評価する手順
平均値との比較は参考程度にとどめ、自社の数値をどう読むかに時間を使うほうが成果につながります。計測条件の統一、経路別の分解、推移での判断、商談化率までの確認という順序で進めてください。
4つの手順に整理します。
手順1:分母と計測条件を統一する
社内で数値を共有する前に、何を分母にするかを決めて固定します。月によって集計方法が変わっていると、推移を比較しても意味がありません。
社内からのアクセスや、テスト送信によるコンバージョンが除外されているかも確認してください。除外設定がないまま計測している例は珍しくありません。
計測タグが全ページに正しく設置されているかも点検対象です。数値が異常に低い場合、計測漏れが原因のこともあります。
電話やメールでの問い合わせを計測に含めるかどうかも決めておいてください。BtoBでは電話経由の比率が高い業種もあり、含めるかどうかで数値の意味が変わります。
手順2:流入経路別に分解する
全体平均は、経路ごとの数値を訪問数で加重した結果にすぎません。経路別に分けると、全体では見えなかった差が明確になります。
指名検索の比率が高いサイトでは、全体の数値が実力以上に高く出ます。逆にディスプレイ広告を大量に配信していれば、全体は低く出ます。
主要な流入経路が5つあるなら、5つそれぞれの推移を追ってください。改善の対象を絞り込めるようになります。
経路別に見ると、全体の数値を押し下げている要因が集客側にあるのか、サイト側にあるのかも切り分けられます。
手順3:過去実績との推移で判断する
他社の平均値と比べるより、自社の前月比や前年同月比で見るほうが判断材料になります。同じ条件で計測した数値であれば、変化の要因を特定できるためです。
季節要因がある業種では、前月比ではなく前年同月比を基準にしてください。年度末や長期休暇の前後は、多くのBtoB商材で数値が動きます。
数値が動いた月には、その前月に実施した施策を記録から確認します。因果を追える状態を保つことが重要です。
手順4:商談化率まで含めて評価する
CVRだけを追うと、成果につながらないコンバージョンを増やす方向に施策が偏ります。獲得したリードのうち何件が商談になり、何件が受注に至ったかまで含めて評価してください。
フォームの項目を削ればCVRは上がりますが、営業に必要な情報が取れず商談化率が下がる場合があります。両方の数値を並べて判断する必要があります。
営業部門との情報共有が前提になります。受注につながった流入経路がわかれば、投資先の判断も精度が上がります。
平均を下回っている場合に確認すること
自社の数値が業界の水準を明らかに下回っているなら、確認すべき箇所は絞られます。流入の質、フォームの負荷、オファーの適切さという3点を順に点検してください。
上流から確認すると、無駄な作業を減らせます。
流入と提供内容が一致しているか
数値が低い原因が、サイトではなく集めているユーザーの側にある場合があります。情報収集段階のキーワードで大量に流入していれば、全体の数値は当然下がります。
流入キーワードの一覧を確認し、自社の顧客になり得る層が来ているかを判断してください。学習目的の読者ばかりであれば、記事の狙いから見直す必要があります。
既存記事の見直しから着手する場合はSEO記事のリライト方法とは?効果を出す記事の選び方・注意点まで徹底解説!が参考になります。
フォームの入力負荷が高くないか
フォームに到達した数と完了した数を比べると、この段階での脱落規模がわかります。完了率が3割を下回っているなら、入力項目や設計に問題があると考えて差し支えありません。
必須項目が多い、住所や電話番号を最初から求める、エラー表示が不明確といった要因が離脱を招きます。実際に自分で入力して確認してください。
スマートフォンでの操作性も点検対象です。BtoBでも移動中に閲覧されるケースは増えています。担当者が個人の端末で調べ、後から社用パソコンで申し込む行動も想定してください。
検討段階に合ったオファーがあるか
問い合わせしか用意していないサイトでは、検討段階の浅い訪問者は行動できません。資料ダウンロードやウェビナーなど、負担の軽い選択肢を並べて置くと取りこぼしが減ります。
オファーの内容も見直してください。会社案内をダウンロードさせるだけでは、読者にとっての価値がありません。課題の解決に役立つ資料を用意する必要があります。
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CVRの目標値を設定する方法
平均値をそのまま目標に置くと、事業計画と接続しない数字になります。必要な受注数から逆算して、自社にとって意味のある目標を設定してください。
設定の考え方を3つの観点から整理します。
売上から逆算して必要な数値を出す
年間の目標売上を平均単価で割ると、必要な受注件数が出ます。そこから受注率と商談化率を逆算すれば、必要なコンバージョン数が算出できます。
必要なコンバージョン数を現状の訪問数で割った値が、達成すべきCVRです。この数値が現実的でなければ、流入数を増やす施策も並行して必要になります。
逆算しておくと、CVRを上げるべきなのか流入を増やすべきなのかを数値で判断できます。感覚で優先順位を決めずに済みます。
受注率や商談化率の実績が社内にない場合は、まず数か月分の実績を記録するところから始めてください。推測で置いた数値から逆算しても精度は上がりません。
引き上げ幅は現実的な範囲に置く
現状の2倍といった目標を掲げても、短期間での達成は困難です。半年で0.5ポイント程度の改善を積み上げる想定のほうが、施策の設計も検証も現実的になります。
小幅な改善でも、流入数が多いサイトでは獲得件数への影響は大きくなります。ポイントではなく件数で換算して社内へ共有してください。
達成できない目標を置き続けると、担当者の判断が短期的な数合わせに傾きます。無理のない設定が結果的に成果を積み上げます。
CVR以外の指標も併せて追う
CVRは割合の指標であるため、流入が減っても数値は上がります。件数と割合の両方を並べて確認しないと、事業の状況を見誤ります。
コンバージョン数、商談化数、受注数、獲得単価をあわせて追ってください。CVRだけが独り歩きする状態は避けるべきです。
社内で継続的に数値を回す体制についてはインハウスSEOとは?内製化成功のコツと自社SEO対策が難しい場合のポイント、外部に依頼する場合の考え方は【早見表】SEO対策の費用相場と料金を種類別で解説で解説しています。
まとめ|BtoBのCVR平均は基準であって目標ではない
BtoBのCVRは、全体としては1%台から2%台がひとつの目安です。業界別では1.1%から7.4%まで開きがあり、流入経路や成果地点によっても数値は大きく変わります。他社の数値を参照する際は、分母の取り方とコンバージョンの定義を必ず確認してください。
自社の評価では、計測条件を統一したうえで流入経路ごとに分解し、他社平均ではなく自社の推移で判断する進め方が有効です。CVRだけを追うと成果につながらないコンバージョンを増やす方向へ傾くため、商談化率と受注数まで含めて見る必要があります。
水準を下回っている場合は、流入と提供内容の一致、フォームの入力負荷、検討段階に合ったオファーの有無を上流から点検してください。目標値は平均値ではなく、必要な受注数から逆算して設定することで、事業計画と接続した指標になります。
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