オウンドメディアは体制作りで成果が大きく変わる!必要な人員と役割を解説!
オウンドメディアを運用するには、車内の体制づくりが非常に重要になります。上手に体制づくりをすることができれば、少ない人員でも大きな成果を出すことができます。
ただ、適切な体制づくりができている企業は少なく、せっかく良い戦略を立てることができているのにも関わらず、運用が滞ってしまい、求める成果を出すことができていないメディアは少なくありません。
そこで、本記事では、「オウンドメディアの運用に必要な人員と役割」を解説していきます。オウンドメディアの運用を行っているが、成果が出ない方はぜひ参考にして、運用体制を見直してみましょう。
1.オウンドメディアは体制を整えれば少人数でも運用できる
オウンドメディアは、記事を作成するということで、運営をしていくためには多くの工数がかかりますが、少人数でも成果を出すことは可能です。
必要なスキルを持った人材と、仕組み、体制を整えることができれば、1人〜3人でも滞りなく運営をすることができます。
逆に、オウンドメディアの人員が多くても、仕組みや体制が整っていなければ、成果を出すことができないでしょう。
次項では、オウンドメディアの運用にはどのような人材が必要で、どのような役割を担うのかを紹介していきます。
2.オウンドメディアの運用に必要な人員と役割を理解する
まずは、オウンドメディアの運用に必要な人員と役割をしていきましょう。
オウンドメディアの運用に必要な人員は下記のようになります。
- リーダー
- ディレクター
- ライター
- デザイナー
- エンジニア
それぞれの人員に求められる役割について紹介していきます。
2-1.リーダー
まずは、オウンドメディアの方向や施策を決定する「リーダー」が必要になります。リーダーが行うべき役割は下記のようになります。
- 全体施策や運用進捗の管理目標、KPIの設計
- オウンドメディアの最終的な質の担保
- 戦略設計や施策の方向性を決定
- 関係部署との調整とコミュニケーション
- 外部ベンダーとの調整とコミュニケーション
- マーケティングに関する知識やスキル
- SEOやSNSなどに関する知識やスキル
- 調整力やスケジュール管理能力
- ロジカルシンキング
「リーダー」は、オウンドメディアの責任者として、マーケティング観点の戦略からSEOやSNSに関する戦術的な知識、最終的な成果や質の担保までを担うので、幅広いスキルや知識が必要になるでしょう。
また、オウンドメディアの運営では、メンバーだけではなく社外のベンダーや関係部署との連携も必要になります。そのため、周囲との調整力も求められるポジションとなるでしょう。
オウンドメディアで成果を出すためには、リーダーが、メンバー、経営陣、関係部署、外部ベンダーが共通認識を持ってオウンドメディアの運用に取り組むことができるように足並みを揃えていくことが重要となります。
2-2.ディレクター
リーダーが立案した戦略と戦術を実行するポジションとして「ディレクター」が必要になります。ディレクターが行うべき役割は下記のようになります。
- SEO施策やSNSなど施策実行
- 実施した施策の効果検証と分析記事
- 構成の作成
- 記事作成フローの構築や整備
- コンテンツのクオリティチェック
- ライターの採用からコミュニケーション
- コンテンツ制作のスケジュール管理
- SEOやSNSなどの知識やスキル
- 分析ツールを活用する知識やスキル
- 文章スキルコミュニケーション能力
- 調整力やスケジュール管理能力
- ロジカルシンキング
ディレクターは、リーダーが立案した施策を実行するので、SEOやSNSなどの専門知識や実行力が必要になります。
どれだけいい筋の戦略や戦術を立案したとしても、実行ができ慣れれば意味がありません。そのため、ディレクターの質がコンテンツの質を直結するといっても過言ではないでしょう。
また、施策の効果検証をしたり、ライターの採用からコミュニケーションもディレクターの仕事となります。そのため、ロジカルシンキングや、コミュニケーション能力も必要になるでしょう。
ディレクターは、施策を実行をするポジションとなるので、リソースがかかるポジションになりますが、よほどの大規模サイトでない限り1人でも十分運用をしていくことは可能です。
2-3.ライター
ディレクターが作成した記事構成を元に「ライター」が執筆を行います。ライターに必要なスキルは下記のようになります。
- 正しい日本語の知識
- 文章スキル
- 業界に関する知識
- コピーライティングスキル
ライターはただ文章を作成できればいいというわけではありません。ユーザーに対して魅力的な情報を、わかりやすい表現で伝えることが重要になります。そのため、正しい日本語かつ文章スキルやコピーライティングのスキルが必要になります。
また、ユーザーにとって魅力的で有益な情報を届けるために、執筆をする業界や専門的な知識も必要になるでしょう。
そのため、ライターを採用する際には、SEOの知識があるユーザーというよりも、業界の人や業界の経験者をアサインすることが望ましいでしょう。もし業界がニッチで、経験者が少ないという場合には、一から知識を身につけてもらう必要があります。
2-4.デザイナー
オウンドメディアで記事を作成するには、画像やバナーを作成するので、「デザイナー」が必要になります。
魅力的な記事を作成するには、アイキャッチ画像や図解などのオリジナル画像、CTAとなるバナーを作成することが望ましいです。
その際に、デザインの知識がないディレクターやライターが画像を作成してしまうと、ユーザーにとって見づらいコンテンツになってしまう恐れがあるので、デザイナーに作成してもらいましょう。
また、オウンドメディアでは記事以外にも、ホワイトペーパーやe-bookの作成や、セミナーの募集を募集することもあります。その際にも、ホワイトペーパーやe-book内のデザインや、セミナーのアイキャッチ画像を作成する際もデザイナーが必要になります。
2-5.エンジニア
サイトやサーバーの保守運用やテクニカルSEOを行う際に「エンジニア」が必要になります。
SEO対策を行う際には、コンテンツSEO以外にも内部対策といったアプローチ方法があります。内部対策の中にはエンジニアが必要なテクニカルな対応が必要なこともあるでしょう。
また、サイト自体が問題なく運用し続けるためにもサーバーの管理や保守をしなくてはいけません。
2-6.現場で活躍している人材
魅力的なコンテンツを作成するためには、現場で活躍している人材が独自で持っている情報やナレッジを共通してもらう必要があります。
例えば、BtoB企業の場合、CRMやSFAで企業規模や、売上、業種などの分析をしどのような企業がペルソナになるのかは分析することができます。
ただ、実際にどのような悩みを持っているのかといった定性的な情報を取得することはできず、ペルソナの悩みを深掘りすることは難しいでしょう。
そのため、実際にクライアントと接している営業やコンサルといった現場で働いている人材から情報を共有してもらうことで、ユーザーの悩みなどの定性的な情報を深掘りすることができます。
また、現場で活躍している部署と連携をすることで、専門的なナレッジを共有してもらうことができ、よりユーザーに役立つ情報を提供していくことができます。オウンドメディアの活動を社内に認知、理解をしてもらい少しでも協力してくれる部署を増やしていくことが重要になります。
3.全てのリソースを揃えるのが難しい場合外注を利用する
先ほど紹介した人材やリソースを全て揃えることは理想ですが、現実的に厳しいという企業も少なくありません。そこで、自社だけではまかなうことができないリソースは外注をすることがおすすめです。
本項では、どのようなリソースが不足している場合には、どのようなベンダーに依頼をするべきなのかを紹介していきます。
- デザイナーやエンジニアが不足している場合
- コンテンツにかけるリソースが大きく不足している場合
- オウンドメディアの戦略やSEOに関する知識が不足している場合
3-1.デザイナーやエンジニアが不足している場合
デザイナーやエンジニアが不足している場合には、Web制作会社に保守運用からクリエイティブの作成を依頼することがおすすめです。
ただ、Web制作会社にクリエイティブの制作を依頼すると、1画像あたり数万円ほどかかってしまう可能性があり、予算が潤沢にない企業にとっては外注のハードルが上がってしまうかもしれません。
もし、予算が少なくクリエイティブ制作にそこまで予算をかけることができないという場合には、クラウドソーシングなどをうまく活用することで、数千円でクリエイティブを作成できます。
ただ、クラウドソーシングの場合、依頼する人材のスキル感を図りにくいというデメリットもあるので注意が必要です。
3-2.コンテンツにかけるリソースが大きく不足している場合
コンテンツにかけるリソースが大きく不足している場合は、記事制作会社や個人のライターに依頼をすることがおすすめです。
社内にディレクターはいるが、ライターの数が足りないという場合には、クラウドソーシングなどを活用して外注をすると良いでしょう。
もし、社内にディレクターがいないという場合には、記事制作会社に記事のディレクションから執筆までを依頼することがおすすめです。
オウンドメディアでは、コンテンツの質が重要になるので、記事制作を外注する際には、自社の製品や業界への理解がある外注先を選んでいく必要があります。
また、全てを外注するのではなく、専門性に合わせて内製で執筆をするコンテンツと外注先に依頼をするコンテンツを選定し、コンテンツの質を担保しながら記事制作を進めていくと良いでしょう。
3-3.オウンドメディアの戦略やSEOに関する知識が不足している場合
オウンドメディアの戦略やSEOに関する知識が不足している場合は、SEOやオウンドメディアのコンサルティングを依頼することがおすすめです。
SEOやオウンドメディアの運用経験がない場合、今やっている施策が正しいのか、どの順番で行っていくべきかがわからないということも少なくないでしょう。
SEOやオウンドメディアのコンサルティングを依頼することで、自社のフェーズではに合わせて、どのような施策をどのような優先順位で行っていくのかが明確になります。
そのため、成果までに遠回りをすることがないので、少しでも早くオウンドメディアの成果を出していくことができます。
4.記事制作を外注する際には全て外注せずに内製で部分を理解する
どれだけ優れた記事を作成できるライターでも、自社のビジネスや顧客を100%理解できるわけではないですし、専門的な知識を100%発揮できるわけではありません。
そのため、全て外注先に丸投げをしてしまうと、コンテンツの質を担保することは難しいと言えるでしょう。
コンテンツの質を担保するためにも、記事制作を外注する際には、内製で作るべき記事と外注に依頼するべき記事を分けていきましょう。
4-1.専門性の高いコンテンツは社内で作成する
「専門性の高いコンテンツ」は社内で執筆をすることがおすすめになります。ユーザーの期待を超えるには、自社の経験を元にした一次的かつ専門的な情報を提供していく必要があります。
そのため、よりユーザーの悩みが深く、専門的な知識が必要なコンテンツは社内で作成していくと良いでしょう。作成するまでに時間がかかってしまっても問題ないので、ユーザーの悩みに答えた高品質なコンテンツを作成することが重要です。
また、コンテンツの作成頻度を増やすために、大部分を外注に依頼をして、1記事内で専門性が必要な一部分だけを社内作成していくといった方法もあるでしょう。
自社の専門性をユーザーに届けるためにも、多少コンテンツの作成頻度が落ちたとしても、専門性が必要なコンテンツは社内で作成を進めていくことで、オウンドメディアの質を担保することができます。
5.外部ライターを採用する際には数より質を意識する
外部ライターを採用する場合には、数よりも質を意識していきましょう。
もちろんコンテンツの量は一定数必要ですし、ライターの数を担保できれば作成頻度を上げることができます。ただ、オウンドメディアで重要なことはコンテンツの量ではなく、コンテンツの質です。低品質なコンテンツを大量に作成しても意味がありません。
そのため、ただライターを大量に集めるよりも、高品質なライターを数人採用し、更新頻度が下がったとしても高品質なコンテンツを作成できるメンバーを集めましょう。
高品質なライターを採用するには、下記のようなポイントを見極めることがおすすめです。
- 正しい日本語を書くことができるのか
- 文章スキルやコピーライティングスキル
- 業界に関する知識
- コミュニケーション能力
- 調査能力
6.社内の理解を得て協力者を増やしていく
冒頭でもお伝えしたように、オウンドメディアの運用は、他事業部や経営陣の協力が必要になります。ただ、いきなり他事業部や経営陣から協力を得ることは、難しい可能性が高いです。
オウンドメディアは、すぐに成果が出る訳ではないので、オウンドメディアの有効性をすぐに理解してもらいにくいでしょう。
そのため、時間をかけてオウンドメディアの理解を得て、協力者を増やしていく必要があります。
- 経営陣と目的と目標に関して共通認識を持つ
- 社内で成果を共有して意味のある活動である認識を持たせる
6-1.経営陣と目的と目標に関して共通認識を持つ
経営陣から理解を得て、予算を確保するには、「目的と目標に関して共通認識を持つ」ことが重要になります。経営陣と共通認識を持って運用に取り組むことで、目標達成をした際に、経営陣から評価を上げやすくなり、より予算を確保することができます。
一方で、経営陣と共通認識を持たずに運用を行ってしまうと、運用チームの目標は達成したもにも関わらず、経営陣から評価されず、予算も確保することができないという恐れがあります。
また、オウンドメディアは広告とは違い、すぐに成果が出る訳ではないですし、定量的な効果だけではないため、成果が見えにくいという特徴があります。
そのため、オウンドメディアの特性から理解をしてもらい、「なぜやるべきなのか」「いつまでにどのような成果が出るのか」を経営陣と共有してから運用を進めていくことが重要になります。
6-2.社内で成果を共有して意味のある活動である認識を持たせる
他部署から協力を得るには、「社内で成果を共有して意味のある活動である認識を持たせる」ことが重要になります。
オウンドメディアは、オウンドメディアは広告とは違い、すぐに成果が出る訳ではないですし、定量的な効果だけではないため、成果が見えにくいという特徴があります。そのため、他部署からなぜオウンドメディアを運用しているのか理解をされにくい可能性があります。
他部署から理解を得るには、わかりやすい成果をコツコツと共有していくと良いでしょう。
- 月に〇〇件お問い合せに繋がっている
- PV数が〇〇倍に増えている
- 〇〇と調べると自社が1位に掲載されている
- 協力してもらった記事のPVが〇〇獲得できている
上記のような小さな成果でも、コツコツと社内メンバーに共有していくことで、社内メンバーから理解を得ていき、協力者を増やしていきましょう。