離脱率に平均はある?離脱率が高くなる6つの理由と離脱率を下げる方法を紹介!
あなたがWebサイトページの分析をするときに、「離脱率」を意識していますでしょうか?
離脱率とは、ユーザーがあるページを訪れたときに、同じWebサイトの中の別のページに遷移することなく、Webサイトから離れた割合のことを言います。
自身のブログや自社のオウンドメディアを運用していくなら、やはり離脱率は低いほうがいいでしょう。
離脱率の数値が高いと不安に思っている方は、意外と多いのではないかと思います。
今回は、そのようなWebサイトをアナリティクスツールで分析する際に、離脱率が高くなる原因はどのようなものなのか、離脱率を下げるにはどのようにすればよいのか、ということについて解説していきます。
離脱率とは
まず、離脱率とは、どのようなものなのかを詳しく掘り下げていきましょう。
端的に言えば、離脱率とは「ユーザーがあるWebサイト訪問した際に、同じWebサイトの他のページへ遷移することなく、Webサイトを離れた割合のこと」です。
Webサイトから離脱するという意味は?
そもそも「Webサイトからユーザーが離脱する」というのはどのような状態でしょうか?
「離脱」=「離れる」を意味します。
たとえば、下記の4つのパターンがあげられます。
①ブラウザに表示されている「戻る」ボタンから別のWebサイトへ遷移する
②Webサイトに表示されている「外部リンク(=他のWebサイトへと誘導するURLリンク)」をクリックして、別のWebサイトへ移動する
③Webサイトを開いていたタブorブラウザを閉じる
④Webサイトを開いたままの状態で、30分以上何も動作をせずに放置をする
つまり、現在訪問しているWebサイトから別のWebサイトへ移動するorブラウザを閉じる(ブラウザを見ない、何もしない)ことで「離脱」したと判定されることになります。
我々は、24時間365日ずっとスマートフォンやコンピュータを見ているわけにはいかないので、一度Webサイトを訪問したら必ず離脱するという認識で合っています。
h3 離脱率の計算方法
次に、離脱率の計算方法を紹介していきます。
離脱率は低いほうが良いというのは、なんとなくわかると思いますが、実際にどのくらいの数値が良いのか計算してみるのもよいでしょう。
計算式としては下記です。
離脱率=あるページの離脱回数÷あるページ全体のページビュー数
たとえば、ある企業のWebサイトに掲載しているXというページがあるとします。
そして、今月のページXの離脱回数が300回、ページX全体のページビュー数が1000回とすると、離脱率は何%でしょうか?
正解は300÷1000=30%です。
ページXの離脱回数を下げることで、離脱率を下げることができるというわけです。
直帰率との違い
ここまで、離脱率について説明してきました。
離脱率とよく似ているもので、「直帰率」というワードを聞いたことがありますでしょうか?
そもそも、「直帰」とはどのような意味でしょうか?
「離脱」=「Webサイトから離れる」ということでした。
それに対して「直帰」=「Webサイトのある1ページを見ただけで、Webサイトを離脱する」という意味なのです。
つまり、「離脱」も「直帰」もどちらもWebサイトを離れるという意味なのです。
しかし、「Webサイトの他のページに遷移したかどうか」が大きな違いとなることがわかると思います。
だから、「直帰」のほうが、よりユーザーがWebサイトに興味がないまま去っていってしまうというイメージです。
離脱率の平均とは?
自分でWebサイトを運用していて、アクセス解析などをしていると、どうしても「世間一般のWebサイトの離脱率はどのくらいなのか」ということが気になってしまうと思います。
Googleアナリティクスやアドビアナリティクスで離脱率の平均値が公表されていればよいのですが、現在正式に公表されているデータはありません。
他のWebサイトの離脱率と比較して、自分のWebサイトの離脱率を改善しようと考えている方は希望が叶わなくて、ショックでしょう。
そのような場合は、自分のWebサイト内のページで離脱率が高いページと離脱率が低いページを比較してみるのもよいでしょう。
離脱率が高い6つの理由
①ほしい情報がない
ユーザーがWebサイトを訪れる目的は、たいていの場合、解決したい問題があるからです。
よって、目的の情報、ユーザーがほしい情報が見つからない場合は、そのWebサイトページに魅力を感じないでしょう。
結果的に、ページを離脱してしまうのです。
ユーザーの思考は短絡的なもので、「今すぐに簡単に欲しい情報を手に入れたい」と心から思っています。
よって、長ったらしい文章がだらだらと書かれているWebサイトには期待はできず、モヤモヤしてしまうのです。
ユーザーのほしい情報をWebサイトの先頭に「結論としては、○○です」といったように、記載するのがベストでしょう。
また、SEOの観点で、キーワードとWebサイトのページがマッチしていないのは問題です。
検索キーワードでページに入ってきた、ユーザーのニーズに合ったページの内容にすることが求められるのです。
②ページが整理されてなく、わかりにくい
前述のとおり、ユーザーがWebサイトのページを訪れる理由は「ほしい情報を手に入れるため」です。
そのような中で、ページの中身がまったく整理されていなかったら、ユーザーはどう思うでしょうか?
おそらく「このページには期待できない」と感じて離脱してしまうでしょう。
対策としては、「目次をきちんと設ける」「関連ページの内部リンクを添付する」などがあげられるでしょう。
「ユーザーが、いかに簡単にほしい情報を手に入れることができるか」という視点でWebサイトのページ設計を行っていくことが必要です。
③ページ表示が遅い
ページの読み込みが遅いということも、ユーザーにとってはストレスとなります。
ほしい情報をすぐに手に入れたいと考えているユーザーは、ページの読み込みを待っている時間がもったいないと感じてしまうからです。
容量が大きい画像などをWebサイトのページに貼っていると、オフスクリーン画像の遅延読み込みが発生してしまうでしょう。
だからこそ、オフスクリーン画像の遅延読み込みの改善方法を調べて実行していくのもよいと思います。
④他ページへの内部リンクがない
ユーザーがいかにほしい情報を手に入れたいからと言って、1つのWebサイトのページに莫大な情報量を詰め込んだとしたらどうでしょうか?
おそらく、文字量が多すぎて、ユーザーは読む気をなくしてしまうでしょう。
そこで、内部リンクを貼るという解決策があるのです。
内部リンクとは、同じWebサイトの関連ページをURLで貼って、ユーザーを誘導するものです。
内部リンクを貼ることで、1つのページに記載することができなかった情報をたくさん記載することができます。
そしてユーザーを誘導することで、ほしい情報を手に入れさせることもでき、Webサイトから離脱を防ぐこともできるのです。
一度、内部リンクが少なくないか、Webサイトのページを分析してみるのもよいでしょう。
⑤外部リンクが多い
前述した内部リンクが少ないという理由とは逆に、外部リンクが多いというのも離脱率が高くなる理由となります。
もちろん外部リンクを貼るということは、他のWebサイトのページが素晴らしいと感じたのでしょう。
しかし、外部リンクを貼るだけでは、他のWebサイトのページのアクセス数が伸びるだけで、自分のWebサイトのページには何の影響もないと思います。
よって、外部リンクは必要最低限にしておくのがベストでしょう。
⑥ユーザーがすでに満足してしまった
ユーザーがほしい情報を手に入れることができると、満足します。
そして、満足したユーザーはどうするでしょうか。
Webサイトを読む必要がなくなったので、離脱します。
よって、ユーザーの目的が達成して満足してしまった場合も離脱率が高くなる理由となり得るのです。
一見矛盾していますが、離脱率が高いと悪いイメージがあります。
しかし、ユーザーが満足してページを離脱する場合は、むしろ素晴らしいWebサイトページだったと言えるでしょう。
よって、ページの中身を見て良い離脱なのか、悪い離脱なのかを分析する必要があるということです。
離脱率を下げる方法
ここまで離脱率が高い原因を考察してきました。
では、離脱率はどのようにすれば下げることができるのでしょうか?
下記の項目に分けて解説していきます。
Webサイトページの表示速度アップ
まず、Webサイトページの表示速度を上げることが、離脱率を下げる方法としてあげられます。
なぜなら、Webサイトページの表示速度が遅く、なかなか読み込みができないことは、ユーザーにとって非常にストレスだからです。
ユーザーが見たいと思ったときに、Webサイトを見たいのです。
Googleが無料で提供しているツール、「Page Speed Insight」を利用してどういったことを改善すれば表示スピードを改善できるか分析できるでしょう。
オフスクリーン画像の遅延読み込みの改善方法などを調べてみるのも良いと思います。
コンテンツの質と量の向上
コンテンツのクオリティを上げたり、量を増やしたりするのも重要な改善点の1つです。
なぜなら、どれだけWebサイトの表示スピードを上げても、内部リンクを増やしても、実際のコンテンツが良い品質ではないと、ユーザーはページを読みたいと思わないでしょう。
実際にどのようなコンテンツが良い品質かというと、やはりユーザーがほしい情報を載せることです。
そのためには、検索して流入したキーワードからユーザーが何を求めてWebサイトに訪れるのかという欲求を読み解く必要があります。
また、本当に有益な情報を書くには、自分の経験や知識から来るオリジナル文章で書くことが大事でしょう。
誰にも真似できない言い回しや、誰も経験したことがない体験を書くことで、付加価値の高いコンテンツになることができます。
そして、最初のページから関連ページへユーザーが遷移して、サイトを回遊してもらうために、たくさんのコンテンツを制作するのも効果的だと思います。
内部リンクを増やす
前述したように、内部リンクを増やすことも、離脱率を下げる方法として有効です。
ユーザーはWebサイトのページを訪れたあと、必要な情報を手に入れたら、満足して離脱してしまう可能性が高いです。
そこでユーザーが離脱すると、離脱率が高くなってしまうのです。
その対策として、関連ページのリンクを貼るという内部リンクの強化があります。
ユーザーが最初のコンテンツを読んだ後、次にどのような記事を読みたくなるか、感情を先読みして内部リンクを貼っておくのです。
すると、内部リンクをクリックするだけで関連情報を手に入れることができるので、ユーザーとしても楽でお得です。
入力フォームの最適化(EFO)
あなたはエントリーフォームに入力するとき、面倒だと感じたことはないでしょうか?
たとえば、ECサイトなどのカートページや入力フォームページで、離脱することが多いと思います。
そこで、エントリーフォームを最適化するという施策をとるのです。EFO(エントリーフォームオプティマイゼーション)と呼ばれます。
具体的には、「生年月日の入力を手入力からプルダウンに変更する」「設問の回答項目をあらかじめ選択肢として用意して、ラジオボタンでユーザーに選択してもらう」「入力漏れや入力エラーがあったら、エラーメッセージとしてポップアップで表示する」といったことがあげられます。
このように、入力フォームを最適化することで、ユーザーにとって使いやすいWebサイトのページにすることができるのです。
結果的に、離脱率が下がっていくということです。
デザインとWebサイトページの構成の整理
続いては、デザイン性を高めたり、Webサイトの設計を改善したりする方法です。
たとえば、「文字量が多すぎて読みにくくなっていないか」「デザインがひと昔に流行ったものでかっこよくないから、最新のイケてるデザインに変えられないか」「全体的に文章と画像、または背景色などのトーン&マナーはずれていないか」といった項目です。
ユーザーにとってWebサイトの見やすさは非常に大事です。
また、Webサイトに訪問した瞬間に、ユーザーは見やすいWebサイトかどうかを瞬時に判断します。
よって、ユーザーにWebサイトを回遊してもらうには、デザインやページの構成を改善していく必要があるのです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は離脱率が高くなる原因と離脱率を下げる方法について解説していきました。
ユーザーにとって、読みやすいWebサイトを制作することは、サイト運用者の責務です。
いかにページやWebサイト全体を気に入ってもらって、たくさんのページを読んでもらうかどうかが、サイトの価値を決めるからです。
今からできる対策はたくさんあるので、これから離脱率を下げていく行動を実施していきましょう。