「ECサイトの商品ページは検索に出てくるのに、カテゴリの一覧ページが上位に表示されない」「絞り込み機能を入れたら、Search Consoleに見覚えのないURLが大量に表示されるようになった」と悩むEC担当者は少なくありません。商品一覧ページ(PLP)は、購入意欲の高い検索を集めやすい一方で、設定を誤ると評価が分散しやすいページです。
PLPのSEOでは、キーワードとカテゴリの設計、ページ内の情報の充実、絞り込みやページ分割で増えるURLの管理という、3つの視点からの対策が求められます。
本記事では、PLPの意味と商品詳細ページ(PDP)との違い、PLPのSEOでよくある課題、キーワードとカテゴリの設計方法、ページ内の最適化、絞り込みとページ分割の技術的な対策、ユーザー体験の改善、効果の測り方までを順番に解説します。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| PLPとはどのようなページ? | ECサイトでカテゴリごとに商品を並べる一覧ページ | 商品の種類を表す購入意欲の高い検索を集めやすく、商品詳細ページへのリンクの中継地点としてサイト全体の評価にも関わります。 |
| PLPのキーワードはどう設計する? | 検索される言葉でカテゴリを作り1対1で対応 | お客様が検索する言葉でカテゴリ名を付け、キーワードとPLPの対応表で重複を防ぎます。需要のある絞り込みは専用ページにします。 |
| 絞り込みやページ分割はどう対策する? | 不要なURLは巡回させず、分割は個別URLにする | 検索需要のない絞り込みはクロールを制御し、canonicalとnoindexを使い分けます。分割した各ページには個別のURLを設定します。 |
PLPとは?ECサイトの商品一覧ページのこと
PLPとは「Product Listing Page」の略で、ECサイトでカテゴリやブランド、条件ごとに商品を一覧で表示するページのことです。「カテゴリページ」「商品一覧ページ」とも呼ばれます。SEOでは、商品を探している人が最初に訪れる入り口として、重要な役割を持つページです。
ここでは、PLPと商品詳細ページの違いと、PLPがSEOで重要な理由を整理します。
PDP(商品詳細ページ)との違い
PDPとは「Product Detail Page」の略で、1つの商品の写真や価格、仕様、レビューなどを詳しく掲載するページです。PLPが複数の商品を並べて比較や選択を助けるページであるのに対し、PDPは特定の商品の購入を決めてもらうためのページです。
検索する人の言葉で考えると、違いが分かりやすくなります。「メンズ スニーカー」のように商品の種類で探している人には、さまざまな商品を比べられるPLPが合っています。「商品名+型番」のように特定の商品を探している人には、PDPが合っています。
PLPがSEOで重要な理由
PLPが狙うのは、「メンズ スニーカー」「北欧 ダイニングテーブル」のように、商品の種類やカテゴリを表す言葉です。こうした言葉は、特定の商品名よりも検索される回数が多く、購入を考えている人が使うことも多いため、売上に直結しやすいキーワードです。
PLPは、サイト内でトップページと商品詳細ページをつなぐ中継地点でもあります。PLPからPDPへのリンクがあることで、検索エンジンは多くの商品ページを見つけやすくなり、サイト全体の評価にも影響します。ECサイトのSEOでは、PLPを強化することが、集客と売上の両方を伸ばす近道になります。
PLPのSEOでよくある課題
PLPは、ECサイトの仕組み上、SEOの課題を抱えやすいページです。どのような問題が起こりやすいのかを把握しておくと、対策の優先順位を判断しやすくなります。
商品が並んでいるだけで内容が薄い
多くのPLPは、商品の画像と名前、価格が並んでいるだけで、ページ独自の文章がほとんどありません。商品の入れ替わりによって内容も頻繁に変わるため、検索エンジンにとって何を伝えるページなのかが分かりにくくなります。
同じような商品を扱う競合サイトのPLPと比べて、選ばれる理由となる情報がないと、上位表示は難しくなります。
商品の数が少ないカテゴリでは、さらに内容が薄くなりがちです。数点の商品しかないカテゴリを細かく作りすぎると、検索エンジンに価値の低いページと判断されるおそれがあるため、商品の数に応じてカテゴリを統合することも検討しましょう。
絞り込みや並べ替えでURLが大量に増える
色やサイズ、価格帯、ブランドなどで商品を絞り込める機能は、ユーザーにとって便利な機能です。一方で、条件の組み合わせごとに別のURLが作られると、ほぼ同じ内容のページが大量に生まれます。
URLが増えすぎると、検索エンジンが不要なページの巡回に時間を使い、重要なページの発見や更新の反映が遅れるおそれがあります。評価が分散し、本来上位に表示させたいカテゴリのページが弱くなることもあります。
ページ分割の設定を誤っている
商品数が多いカテゴリでは、一覧を複数のページに分けて表示します。2ページ目以降に正しくリンクが設定されていなかったり、正規URLの指定を誤っていたりすると、2ページ目以降に掲載された商品が検索エンジンに見つけてもらえなくなります。
ページ分割の設定は、サイトのシステムの仕様に左右されることが多いため、実際の出力を確認することが大切です。
カテゴリ同士の内容が重なっている
「スニーカー」と「運動靴」、「ソファ」と「カウチ」のように、意味の近いカテゴリを別々に作ると、2つのページが同じ検索語句で競合してしまいます。
似たカテゴリが複数あると、どちらのページも評価が中途半端になり、上位表示を逃す原因になります。内容が重なるページの考え方は「重複コンテンツとは?SEOへの影響」で解説しています。
PLPのキーワードとカテゴリの設計方法
PLPのSEOは、どのカテゴリを作り、どのキーワードを割り当てるかという設計から始まります。ページを作り込む前に、検索される言葉とカテゴリの構造を整理することが、成果を左右します。
検索される言葉でカテゴリ名を付ける
カテゴリの名前は、社内で使っている呼び方ではなく、お客様が実際に検索する言葉で付けましょう。たとえば社内で「スポーツシューズ」と呼んでいても、多くの人が「スニーカー」で検索しているなら、カテゴリ名は「スニーカー」が適しています。
検索窓のサジェストやキーワードの調査ツールを使い、同じ意味の言葉の中で最も検索される言葉を確認すると、カテゴリ名を決めやすくなります。キーワードの調べ方は「ブログのキーワードの選び方」で紹介しています。
キーワードとPLPを1対1で対応させる
1つのキーワードに対して、対策するPLPを1つに決めましょう。キーワードとURLの対応表を作り、同じキーワードを複数のPLPで狙わないように管理します。
あわせて、検索結果に表示されているページの種類も確認します。検索結果に一覧ページが多く並んでいるキーワードはPLPで、解説記事が多いキーワードはコラムなどの記事で対策するのが基本です。検索意図の調べ方は「検索意図の分析方法」で解説しています。
階層とURLを分かりやすくする
カテゴリの階層は、トップページから3回程度のクリックで商品にたどり着ける深さを目安にしましょう。階層が深すぎると、検索エンジンにもユーザーにも、重要なページが見つけにくくなります。
URLも、「/shoes/sneakers/」のように、カテゴリの階層が分かる短く読みやすい形にするのが理想です。一度公開したURLを変更すると評価の引き継ぎに手間がかかるため、カテゴリの設計は公開前に慎重に行うことが大切です。
検索される絞り込みの組み合わせは専用のPLPにする
「メンズ スニーカー 白」「ダイニングテーブル 4人用」のように、絞り込みの条件と組み合わせて検索される言葉もあります。こうした検索需要のある組み合わせは、通常の絞り込み結果ではなく、専用のPLPとして作ることを検討しましょう。
専用のPLPには、固有のタイトルや説明文を設定し、インデックスの対象にします。検索される回数が少ない組み合わせまで専用のページにすると、内容の薄いページが増えるため、キーワードの調査に基づいて対象を絞ることが大切です。
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PLPのページ内の最適化方法
キーワードとカテゴリの設計が決まったら、各PLPの中身を整えます。検索エンジンにページのテーマを正しく伝えながら、商品を探している人が迷わず選べるページを目指しましょう。
タイトルとメタディスクリプション
PLPのタイトルには、割り当てたキーワードを前半に入れ、「メンズスニーカー|人気ブランドの通販 – ショップ名」のように、何のページなのかが分かる文言にしましょう。
メタディスクリプションには、品ぞろえの特徴や送料、返品の条件など、そのショップで選ぶ理由を簡潔に書きます。多くのPLPで同じ定型文を使うと、検索結果での違いが伝わらないため、カテゴリごとに内容を変えることが大切です。クリック率の考え方は「SEOにおけるCTRとは?」で解説しています。
h1とカテゴリの説明文
PLPのh1には、カテゴリ名を分かりやすく記載します。h1の下には、カテゴリの特徴を短く紹介する文章を置きましょう。商品一覧を見る前に、どのような商品が並んでいるのかが伝わります。
一覧の下には、選び方のポイントや、サイズや素材の違い、よくある質問への回答など、購入を検討している人の役に立つ情報を掲載します。商品の一覧だけでは伝えられない情報を加えることで、PLPの内容が充実し、競合のページとの違いも生まれます。説明文が長すぎると商品が画面の下に押し出されるため、上部は短く、詳しい情報は下部に置くのがポイントです。
商品の並び順と表示件数
PLPで最初に表示される商品は、ページの印象と購入率を大きく左右します。売れ筋の商品や評価の高い商品、在庫が十分にある商品を上位に表示するなど、目的に合わせて初期の並び順を決めましょう。
1ページに表示する商品の数は、表示速度と一覧性のバランスで決めます。多すぎると表示が遅くなり、少なすぎるとページ分割が増えて、目的の商品を探しにくくなります。
並び順を変更する機能を用意する場合は、「おすすめ順」「新着順」「価格の安い順」「評価の高い順」など、そのカテゴリの商品を選ぶときに使われる基準を用意しましょう。並べ替えの結果は内容がほぼ同じページになるため、前の見出しで紹介したcanonicalなどの設定もあわせて確認します。
パンくずリストと構造化データ
パンくずリストは、「トップ > シューズ > スニーカー」のように、現在のページの位置を示す案内です。ユーザーが上位のカテゴリに戻りやすくなるだけでなく、検索エンジンがサイトの階層を理解する手がかりにもなります。
パンくずリストには構造化データを設定しておくと、検索結果にページの階層が表示されやすくなります。サイトのシステムに標準で備わっていることも多いため、正しく出力されているかを確認しましょう。
内部リンクで関連するページをつなぐ
PLPから関連するカテゴリや下位のカテゴリへリンクを設置し、ユーザーが比較しながら商品を探せるようにしましょう。PDPからも、その商品が属するPLPへ戻れるリンクを用意します。
選び方を解説するコラム記事から関連するPLPへリンクを貼ると、情報を集めている段階の読者を商品一覧へ案内できます。リンクの文言には、リンク先の内容が分かる言葉を使いましょう。リンクの文言の考え方は「アンカーテキストとは?」で解説しています。
絞り込みとページ分割の技術的な対策
PLPのSEOで最も専門的な知識が求められるのが、絞り込み(ファセットナビゲーション)とページ分割によって生まれるURLの管理です。Googleの公式な説明に沿って、インデックスさせるURLとさせないURLを明確に分けることが大切です。
インデックスが不要な絞り込みはクロールを制御する
Google検索セントラルのファセットナビゲーションURLのクロール管理に関するページでは、絞り込みのURLをインデックスさせる必要がない場合の方法として、robots.txtでクロールを禁止する方法や、URLのフラグメント(#以降)で絞り込みの条件を指定する方法が紹介されています。
検索需要のない絞り込みや並べ替えのURLは、検索エンジンに巡回させないことで、重要なPLPやPDPの巡回に時間を使ってもらいやすくなります。フィルタなしのURLを正規URLとして指定する方法もありますが、効果は限定的とされています。
canonicalとnoindexを正しく使い分ける
並べ替えや表示件数の変更など、内容がほぼ同じURLには、元のPLPを正規URLとして指定するcanonicalタグを設定します。インデックスさせたくないURLには、noindexを設定する方法もあります。
注意したいのは、robots.txtでクロールを禁止したURLには、noindexの指定が伝わらないことです。クロールを禁止すると、検索エンジンはページの中のnoindexを読み取れないため、目的に応じてどちらか一方の方法を選ぶことが大切です。インデックスの状況は、Search Consoleで定期的に確認しましょう。
絞り込みのURLの形式をそろえる
絞り込みのURLをインデックスさせる場合は、URLの形式を統一しましょう。Googleは、URLパラメータの区切りには「&」を使うことや、パスで絞り込みを表す場合は条件の順序を常に同じにすることを推奨しています。
該当する商品がない組み合わせや、意味のない組み合わせのURLには、エラーページへ転送するのではなく、404のステータスを返すことも推奨されています。商品が0件の絞り込みは、ユーザーにとっても不便なため、選択できないように表示を工夫するとよいでしょう。
ページ分割は各ページに個別のURLを設定する
Google検索セントラルのページ分割に関するページでは、一覧を複数のページに分ける場合、各ページに個別のURLを設定し、aタグのリンクで次のページへつなぐことが推奨されています。
2ページ目以降のcanonicalを1ページ目に向けるのは避け、各ページで自分自身のURLを正規URLとして指定します。Googleは、rel=”next”とrel=”prev”をページの前後関係の判断に使っていないと説明しています。
「もっと見る」や無限スクロールにはリンクも用意する
「もっと見る」ボタンや、下にスクロールすると商品が追加で読み込まれる無限スクロールは、スマートフォンで使いやすい表示方法です。ただし、プログラムで商品を読み込む仕組みだけでは、検索エンジンが2ページ目以降の商品を見つけられないことがあります。
ボタンやスクロールで読み込む場合も、各ページに対応する個別のURLとリンクを用意しておくと、ユーザーの使いやすさとSEOを両立できます。
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PLPのユーザー体験を高める工夫
PLPは、検索からの入り口であると同時に、商品を比較して選ぶためのページです。ユーザーが快適に商品を探せるPLPは、購入率の向上にもつながります。
画像を軽くして表示速度を保つ
PLPには多くの商品画像が並ぶため、表示が遅くなりやすいページです。画像の容量を小さくし、画面に表示される直前に読み込む設定(遅延読み込み)を活用しましょう。
ただし、ページを開いてすぐに見える範囲の画像まで遅延読み込みにすると、かえって表示が遅く感じられることがあります。表示が遅くなる原因と改善方法は「Webサイトの表示が遅い原因と改善方法」で紹介しています。
スマートフォンでの絞り込みを使いやすくする
ECサイトの利用者の多くは、スマートフォンから商品を探しています。絞り込みの項目を画面の横から表示するパネルに収める、選んだ条件を一覧の上に表示するなど、小さな画面でも操作しやすい工夫をしましょう。
絞り込みの項目は、すべての属性を並べるのではなく、そのカテゴリで商品を選ぶときに重視される条件から順に表示すると、目的の商品にたどり着きやすくなります。
商品の比較に必要な情報を一覧に表示する
PLPの一覧には、商品名と価格だけでなく、評価の数や点数、主な色やサイズ、送料無料などの条件を表示しておくと、ユーザーはPDPを1つずつ開かなくても候補を絞り込めます。
一覧の段階で比較に必要な情報がそろっていると、ユーザーは目的の商品に早くたどり着けるため、PLPからPDPへ進む割合や購入率の改善につながります。表示する情報を増やしすぎると一覧が見にくくなるため、カテゴリごとに重視される情報を選ぶことが大切です。
在庫切れや販売終了の商品を整理する
在庫切れの商品が一覧の上位に並んでいると、ユーザーは購入できない商品ばかりを見ることになります。在庫切れの商品は一覧の下位に表示する、在庫ありで絞り込めるようにするなどの工夫をしましょう。
販売を終了したカテゴリのPLPを削除する場合は、関連する別のカテゴリに転送するなど、ユーザーが行き止まりにならないよう配慮することが大切です。
PLPのSEOの効果を測る方法
PLPの対策は、数値を確認しながら改善を続けることで成果が出ます。検索での表示とクリック、ページ内での行動、購入までの流れをあわせて確認しましょう。
Search ConsoleでPLPの検索語句を確認する
Google Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートで、PLPのURLに絞り込むと、どの検索語句で表示され、クリックされているかを確認できます。割り当てたキーワードで表示されているか、想定外の言葉で表示されていないかを確認しましょう。
狙ったキーワードで別のPLPやPDPが表示されている場合は、キーワードとページの対応がずれている可能性があります。
インデックスされているURLを確認する
Search Consoleのページのインデックス登録のレポートでは、インデックスされているURLの数や、登録されていない理由を確認できます。絞り込みや並べ替えのURLが大量にインデックスされていないか、重要なPLPが登録されていないことがないかを確認しましょう。
インデックスされているURLの数が、実際のカテゴリと商品の数より大幅に多い場合は、絞り込みのURLの管理を見直すサインです。インデックスされない原因は「Googleにインデックスされない原因と対処法」で解説しています。
GA4でPLPから購入までの流れを確認する
GA4では、PLPに訪れたユーザーが、PDPに進んでいるか、購入まで至っているかを確認できます。PLPからPDPへ進む割合が低い場合は、商品の並び順や絞り込み、画像の見せ方に課題がある可能性があります。
検索からの流入だけでなく、PLPが売上にどれだけ貢献しているかを確認することで、改善の優先順位を判断しやすくなります。購入率を高める考え方は「コンバージョン改善の施策12選」も参考になります。
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まとめ
PLPとは、ECサイトでカテゴリや条件ごとに商品を一覧で表示する商品一覧ページのことです。商品の種類を表す、購入意欲の高い検索を集めやすく、サイト内の商品ページをつなぐ役割も持つため、ECサイトのSEOで重要なページです。
成果を出すためには、検索される言葉でカテゴリを設計し、キーワードとPLPを1対1で対応させたうえで、タイトルや説明文、パンくずリスト、内部リンクを整え、絞り込みとページ分割で増えるURLをGoogleの推奨に沿って管理することが大切です。
表示速度やスマートフォンでの使いやすさにも配慮し、Search ConsoleとGA4で検索から購入までの流れを確認しながら、改善を続けましょう。