「サーチコンソールに登録したものの、どの画面を見ればよいのか分からない」「数値は表示されているが、SEOの改善にどう活かせばよいのか分からない」と悩むWeb担当者は少なくありません。サーチコンソールは、自社サイトがGoogle検索でどのように表示され、どのように評価されているかを無料で確認できる、SEOに欠かせないツールです。
ただし、機能が多いため、すべてを一度に理解しようとすると挫折しやすくなります。最初は登録と基本の画面の見方を押さえ、少しずつ改善に活かす使い方へ進むのが近道です。
本記事では、サーチコンソールでできることとGA4との違い、登録方法と初期設定、検索パフォーマンスやインデックスの確認方法、SEO改善への活かし方、2025年以降に追加された新しい機能、使うときの注意点までを順番に解説します。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| サーチコンソールで何ができる? | 検索での表示状況とGoogleの評価を無料で確認できる | 検索語句ごとの表示回数やクリック数、インデックスの状況、ページの体験、手動による対策、リンクの状況を確認できます。 |
| 登録や初期設定はどう進める? | プロパティ登録、所有権確認、サイトマップ送信の順 | サイト全体はドメインプロパティで登録し、DNSで所有権を確認します。サイトマップの送信とGA4との連携も済ませましょう。 |
| SEO改善にはどう活かす? | CTRが低いページや2ページ目の語句から改善する | 表示回数が多くCTRが低いページはタイトルを見直し、11〜20位前後の検索語句はリライトで1ページ目への表示を狙います。 |
サーチコンソールとは?Googleが無料で提供する検索分析ツール
サーチコンソール(Google Search Console)は、Googleが無料で提供している、Webサイトの検索での状況を確認するためのツールです。検索結果での表示回数やクリック数、Googleにページが登録されているかどうかなど、Google自身が持つデータを直接確認できる点が最大の特徴です。
ここでは、サーチコンソールでできることと、よく比較されるGA4との違いを整理します。
サーチコンソールでできること
サーチコンソールでできることは、大きく分けて4つあります。1つ目は、どのような検索語句でサイトが表示され、クリックされているかを確認することです。2つ目は、ページがGoogleに登録(インデックス)されているかを確認し、登録をリクエストすることです。
3つ目は、表示速度などのページの体験や、セキュリティの問題、Googleからのペナルティの有無を確認することです。4つ目は、サイトに向けられた外部リンクや内部リンクの状況を確認することです。
「検索でどう見られているか」と「Googleに正しく認識されているか」の両方を確認できるため、SEOに取り組むうえで最初に導入すべきツールといえます。
Googleアナリティクス(GA4)との違い
サーチコンソールとよく比較されるのが、同じくGoogleが提供するアクセス解析ツールのGA4(Googleアナリティクス4)です。2つのツールは、分析する対象が異なります。
サーチコンソールが分析するのは、ユーザーがサイトを訪れる前の行動です。どのような言葉で検索され、検索結果に何回表示され、何回クリックされたかが分かります。一方のGA4は、サイトを訪れた後の行動を分析するツールで、閲覧されたページや滞在時間、問い合わせなどの成果を確認できます。
「どの検索語句から訪れたユーザーが、サイト内でどのように行動し、成果につながったのか」まで把握するには、2つのツールを組み合わせて使うことが大切です。両者を連携する方法は、次の見出しで紹介します。
サーチコンソールの登録方法と初期設定
サーチコンソールを使い始めるには、Googleアカウントでログインし、自社サイトを登録して所有権を確認する必要があります。登録した直後はデータが表示されず、数日経ってから数値が蓄積され始めるため、サイトを公開したらできるだけ早く登録しておきましょう。
プロパティタイプを選んで登録する
サーチコンソールの画面で「プロパティを追加」を選ぶと、「ドメイン」と「URLプレフィックス」の2種類のプロパティタイプが表示されます。プロパティとは、サーチコンソールで管理するサイトの単位のことです。
「ドメイン」は、httpとhttps、wwwの有無、サブドメインを含めて、ドメイン全体のデータを一括で確認できるタイプです。「URLプレフィックス」は、入力したURLから始まるページのデータだけを確認するタイプで、特定のディレクトリだけを分析したい場合などに使います。
サイト全体の状況を漏れなく把握したい場合は、ドメインプロパティで登録するのがおすすめです。必要に応じて、ディレクトリごとのURLプレフィックスプロパティを追加で登録することもできます。
所有権を確認する
サイトを登録したら、そのサイトの管理者であることを証明する「所有権の確認」を行います。ドメインプロパティの場合は、ドメインを管理しているサービスのDNS設定に、サーチコンソールが発行するTXTレコードを追加して確認します。
URLプレフィックスプロパティの場合は、HTMLファイルのアップロード、HTMLタグの設置、GA4やGoogleタグマネージャーのアカウントを使った確認など、複数の方法から選べます。サーバーやDNSの操作に慣れていない場合は、サイトの制作会社やサーバーの管理者に依頼するとスムーズです。
サイトマップを送信する
所有権の確認が済んだら、左側のメニューの「サイトマップ」から、XMLサイトマップのURLを送信しましょう。XMLサイトマップは、サイト内のページの一覧をGoogleに伝えるためのファイルです。
WordPressであれば、標準の機能やSEO用のプラグインで自動的に作成されます。ページ数が多いサイトや、公開したばかりで外部からのリンクが少ないサイトでは、サイトマップを送信しておくとページを見つけてもらいやすくなります。送信後は、ステータスが「成功しました」になっているかを確認しましょう。
GA4と連携し、必要に応じてユーザーを追加する
GA4の管理画面にある「Search Consoleのリンク」から連携を設定すると、GA4のレポート上でサーチコンソールの検索データを確認できるようになります。検索語句とサイト内の行動を同じ画面で見られるため、分析の効率が上がります。
複数の担当者で運用する場合は、「設定」の「ユーザーと権限」から担当者を追加しましょう。権限には、すべての操作ができる「オーナー」、ほとんどのデータを閲覧し一部の操作ができる「フルユーザー」、閲覧が中心の「制限付きユーザー」があります。外部の会社に分析を依頼する場合は、必要以上に強い権限を付与しないことが大切です。
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検索パフォーマンスの見方と使い方
サーチコンソールで最もよく使われるのが、「検索パフォーマンス」のレポートです。サイトがどのような検索語句で表示され、どれくらいクリックされているかを確認でき、SEOの成果を測る中心的な画面になります。
4つの指標の意味を理解する
検索パフォーマンスのレポートでは、「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」の4つの指標を確認できます。Search Consoleヘルプの指標の解説ページでは、それぞれの意味が次のように説明されています。
表示回数は、サイトへのリンクが検索結果でユーザーに表示された回数です。クリック数は、検索結果からサイトへのリンクがクリックされた回数です。CTR(クリック率)は、クリック数を表示回数で割った値で、掲載順位は検索結果におけるサイトのおおよその順位を指します。
掲載順位は、複数の検索語句や表示の平均値である点に注意が必要です。特定の検索語句での順位を知りたい場合は、後述するフィルタで検索語句を絞り込んで確認しましょう。
クエリとページで流入の内訳を確認する
グラフの下にある表では、「クエリ」「ページ」「国」「デバイス」「検索での見え方」「日付」のタブを切り替えて、数値の内訳を確認できます。
「クエリ」のタブでは、サイトが表示された検索語句ごとの数値が分かります。「ページ」のタブでは、ページごとの数値が分かります。特定のページをクリックしてから「クエリ」のタブを開くと、そのページがどの検索語句で表示されているかを確認できるため、記事ごとの改善に役立ちます。
検索語句とクリックの関係を理解しておくと、数値の読み取りがより正確になります。検索順位とクリック率の関係は「SEOにおけるCTRとは?」で詳しく解説しています。
フィルタと期間の比較で変化をつかむ
画面上部の「+新規」から、検索語句やページ、国、デバイスなどでデータを絞り込めます。たとえば、特定のディレクトリのページだけに絞り込めば、ブログ記事全体の成果を確認できます。
期間の設定では、「比較」のタブを使って、前の期間や前年の同じ期間と数値を比べられます。記事をリライトした前後や、Googleのアップデートの前後で期間を比較すると、施策や外部の変化が数値にどう影響したかを確認できます。
インデックスとサイトの問題を確認する使い方
検索結果に表示されるためには、ページがGoogleに見つけられ、インデックスに登録されている必要があります。サーチコンソールには、インデックスの状況やサイトの技術的な問題を確認するための機能がそろっているため、定期的にチェックしましょう。
URL検査でページの状態を調べる
画面上部の検索窓にページのURLを入力すると、そのページがインデックスに登録されているか、最後にクロールされたのはいつかなどを確認できます。
新しく公開したページや、内容を大きく更新したページは、URL検査の画面から「インデックス登録をリクエスト」を選ぶことで、Googleにクロールを依頼できます。リクエストしても、すぐに登録されることや必ず登録されることが約束されるわけではないため、何度も繰り返す必要はありません。
「公開URLをテスト」を使うと、現在のページがGoogleからどのように見えているかも確認できます。検索エンジンへの登録の流れは「検索エンジンへの登録方法」で解説しています。
ページのインデックス登録レポートで未登録の理由を確認する
「ページ」のレポート(ページのインデックス登録)では、サイト全体で登録済みのページ数と未登録のページ数、未登録になっている理由を確認できます。以前は「カバレッジ」と呼ばれていたレポートです。
未登録の理由には、「noindexタグによって除外されました」「ページにリダイレクトがあります」「クロール済み – インデックス未登録」「検出 – インデックス未登録」などがあります。意図的に除外しているページは問題ありませんが、検索から集客したい重要なページが含まれている場合は、原因を確認して対処する必要があります。
インデックスされない原因と対処法は「Googleにインデックスされない原因と対処法」で詳しく紹介しています。
ウェブに関する主な指標でページの体験を確認する
「ウェブに関する主な指標」のレポートでは、実際のユーザーのデータをもとに、ページの読み込み速度や操作への反応の速さ、表示の安定性を「良好」「改善が必要」「不良」の3段階で確認できます。
評価に使われる指標は、LCP(読み込みの速さ)、INP(操作への反応の速さ)、CLS(レイアウトのずれ)の3つです。INPは2024年3月にFIDに代わって導入された指標で、古い解説記事ではFIDのまま説明されていることがあるため注意しましょう。モバイルユーザビリティのレポートも、2023年12月に提供が終了しています。
「不良」と判定されたページが多い場合は、画像の容量やプログラムの読み込み方を見直します。表示が遅くなる原因は「Webサイトの表示が遅い原因と改善方法」で解説しています。
手動による対策とセキュリティの問題を確認する
「セキュリティと手動による対策」のメニューでは、Googleのスパムに関するポリシーに違反していると判断された場合の「手動による対策」と、ハッキングやマルウェアなどの「セキュリティの問題」を確認できます。
問題がなければ「問題は検出されませんでした」と表示されます。手動による対策を受けると、該当するページやサイト全体の順位が大きく下がるため、通知が届いた場合は原因を修正し、再審査をリクエストしましょう。
リンクレポートで被リンクと内部リンクを確認する
「リンク」のレポートでは、外部のサイトから受けているリンク(被リンク)の多いページ、リンク元のサイト、リンクに使われているテキスト、サイト内の内部リンクの多いページを確認できます。
重要なページに内部リンクが十分に集まっているかを確認すると、サイト内の導線の改善点が見えてきます。見覚えのないサイトから大量のリンクを受けている場合は、スパムの可能性も考えられます。被リンクの考え方は「被リンクとは?SEOへの効果」で紹介しています。
サーチコンソールをSEO改善に活かす方法
サーチコンソールは、数値を確認するだけでは成果につながりません。データから改善すべきページや検索語句を見つけ、具体的な施策につなげることが大切です。ここでは、初心者でも取り組みやすい4つの活用方法を紹介します。
表示回数が多くCTRが低いページのタイトルを見直す
検索パフォーマンスのレポートで、表示回数は多いのにCTRが低いページを探しましょう。こうしたページは、検索結果に表示されているにもかかわらず、タイトルや説明文が魅力的に見えていない可能性があります。
検索語句に対する答えがタイトルから伝わるか、競合のページと比べて選ばれる理由があるかを確認し、タイトルとメタディスクリプションを見直します。変更した日付を記録しておき、数週間後にCTRの変化を比較すると、施策の効果を確認できます。
11〜20位前後の検索語句からリライト候補を探す
平均掲載順位が11〜20位前後の検索語句は、検索結果の2ページ目に表示されている状態です。1ページ目まであと一歩の位置にあるため、記事の改善によって順位が上がりやすい候補といえます。
検索意図に対して情報が不足していないか、上位のページにあって自社の記事にない内容はないかを確認し、加筆や構成の見直しを行います。リライトの具体的な進め方は「コンテンツリライトの方法」で解説しています。
想定外の検索語句から新しい記事のテーマを見つける
「クエリ」のタブを見ると、狙っていなかった検索語句でサイトが表示されていることがあります。表示回数が多いのに順位が低い検索語句は、ユーザーの需要がある一方で、十分に答えられているページがない状態です。
こうした検索語句をテーマにした新しい記事を作成したり、既存の記事に見出しを追加したりすることで、新たな流入を獲得できる可能性があります。キーワードの選び方は「ブログのキーワードの選び方」も参考にしてください。
順位が下がったときに原因を切り分ける
検索流入が急に減ったときは、サーチコンソールで原因を切り分けます。最初に確認したいのは、手動による対策やセキュリティの問題の通知、インデックスの登録状況です。
技術的な問題が見つからない場合は、期間の比較を使って、どのページやどの検索語句で数値が下がったのかを特定します。サイト全体が下がっているのか、特定のページだけが下がっているのかによって、考えられる原因と対策は大きく変わります。検索順位が下がる原因は「検索順位が下がった原因と対処法」で整理しています。
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2025年以降に追加されたサーチコンソールの新しい機能
サーチコンソールは、検索の変化に合わせて機能の追加や名称の変更が続いています。古い解説記事の画面と現在の画面が異なることもあるため、最新の機能を把握しておきましょう。ここでは、2025年以降に追加された主な機能を紹介します。
ブランドクエリのフィルタ
2025年11月、検索パフォーマンスのレポートに、ブランドに関連する検索語句とそれ以外の検索語句を分けて確認できるフィルタが導入されました。社名やサービス名、その表記ゆれなどを含む検索語句が、自動で「ブランド」として分類されます。
社名やサービス名での検索を除いた数値を確認できるため、SEOによってどれだけ新しいユーザーとの接点を増やせているかを把握しやすくなりました。利用できるのは条件を満たすサイトに限られます。社名やサービス名で検索される機会を増やす考え方は「指名検索を増やす方法」で紹介しています。
自然言語で設定できるAIを活用した構成
2025年12月には、検索パフォーマンスのレポートで、AIを活用した構成の機能が試験的に導入されました。「先月と比べてモバイルでクリックが減ったページ」のように、確認したい内容を文章で入力すると、フィルタや比較の設定が自動で行われます。
フィルタの操作に慣れていない初心者でも、目的のデータにたどり着きやすくなる点が利点です。AIが意図を誤って解釈する場合もあるため、設定された条件が正しいかは必ず確認しましょう。
生成AI機能での表示状況を確認できるレポート
2026年6月には、GoogleのAIによる概要(AI Overviews)やAIモードなど、生成AIの機能でサイトがどのように表示されているかを確認できるレポートが発表されました。表示回数や、表示されたページ、国、デバイスなどを確認できます。
発表時点では一部のサイトから順次提供される形で、クリック数などの指標は含まれていません。利用できるようになったら、どのページがAIの回答で表示されやすいかを確認し、コンテンツ改善の参考にしましょう。AIによる概要への対策は「AIOとは?」で解説しています。
サーチコンソールを使うときの注意点
サーチコンソールのデータは、Googleが持つ情報をもとにしているため信頼性が高い一方で、いくつかの特性があります。データの特性を理解せずに判断すると、誤った施策につながるおそれがあるため、次の点に注意しましょう。
データには反映の遅れと保存期間がある
検索パフォーマンスのデータは、リアルタイムではなく、反映までに数日程度かかることがあります。公開したばかりのページの数値が表示されなくても、すぐに問題があると判断する必要はありません。
データを確認できるのは過去16か月分までです。前年の同じ時期と比較したい場合や、長期的な推移を残したい場合は、定期的にデータをエクスポートして保存しておきましょう。
GA4の数値とは一致しない
サーチコンソールのクリック数と、GA4で確認できる検索からの訪問数は、一致しないことが一般的です。サーチコンソールは検索結果でのクリックを数え、GA4はサイトで計測タグが動作した訪問を数えるため、計測の仕組みが異なります。
プライバシー保護のため、検索された回数が少ない語句は、クエリの一覧に表示されないこともあります。数値の細かな差にこだわるよりも、同じツールの中で増減の傾向を比べるほうが、正しく判断できます。
確認する頻度と見る項目を決めておく
サーチコンソールは、毎日確認しなくても問題ありません。週に1回は検索パフォーマンスの推移とメッセージを確認し、月に1回はページごとの数値やインデックスの状況、ウェブに関する主な指標を確認するなど、頻度と項目を決めておくと運用が続きやすくなります。
重要な問題が見つかった場合は、登録したメールアドレスに通知が届くため、受信できるメールアドレスを設定しておきましょう。毎月の確認結果を記録しておくと、施策の振り返りや社内での共有にも役立ちます。
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まとめ
サーチコンソールは、自社サイトがGoogle検索でどのように表示され、評価されているかを無料で確認できるツールです。検索される前の行動を分析するサーチコンソールと、訪問後の行動を分析するGA4を組み合わせることで、SEOの成果を正しく把握できます。
使い始めるには、プロパティの登録と所有権の確認、サイトマップの送信を行います。検索パフォーマンスで検索語句とページの数値を確認し、URL検査やインデックスのレポートで技術的な問題がないかを定期的にチェックすることが基本の使い方です。
データを確認したら、CTRの低いページのタイトル改善や、2ページ目の検索語句を狙ったリライトなど、具体的な施策につなげましょう。ブランドクエリのフィルタや生成AIのレポートなど新しい機能も活用しながら、データに基づく改善を続けることが、検索からの集客を伸ばす近道です。