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SEO戦略とは?成果につながる立て方の7ステップとKPI設計、注意点を解説

「記事を増やしているのに問い合わせが増えない」「SEOで何から手をつければよいのか分からない」と悩むWeb担当者は少なくありません。こうした状況の多くは、施策そのものではなく、事業の成果から逆算したSEO戦略がないまま、目の前の施策を進めていることが原因です。

SEOは成果が出るまでに時間がかかり、使える人手や予算にも限りがあります。だからこそ、どの検索で、誰に、何を届けるのかを最初に決め、優先順位をつけて取り組むことが大切です。

本記事では、SEO戦略の意味と戦術との違い、戦略を立てる前に決めること、立て方の7ステップ、成果につながるポイント、KPIの設計と効果測定、AI検索時代の考え方、よくある失敗までを順番に解説します。

確認したいポイント結論詳細
SEO戦略とは何?成果から逆算して施策の優先順位を決める計画どの市場とキーワードで勝負し、どの施策に人手と予算を使うかを決めます。戦略がないと施策が成果につながりにくくなります。
SEO戦略はどう立てる?現状分析からKPI設定までの7ステップで進める現状分析、競合分析、キーワード戦略、サイト構造の計画、技術的な問題の解消、スケジュール作成、KPI設定の順に組み立てます。
成果を測るKPIはどう設計する?KGIから逆算して指標を階層で設計する問い合わせ数などのKGIを最終指標に置き、流入数や到達率、狙ったキーワードの順位を中間・先行の指標として確認します。

SEO戦略とは?成果から逆算して施策の優先順位を決める計画

SEO戦略とは、検索エンジンからの集客を事業の成果につなげるために、どの市場とキーワードで勝負し、どの施策にどれだけの資源を使うのかを決める計画のことです。

ここでは、SEO戦略と戦術の違い、SEO戦略が必要な理由を整理します。

戦略と戦術(施策)の違い

戦略は「どこで、誰に対して、何を目指して戦うか」を決めるもので、半年から数年単位の方向性を示します。戦術や施策は、戦略を実現するための具体的な手段で、記事の制作やタイトルの改善、内部リンクの整理、表示速度の改善などがあたります。

戦略がないまま施策を進めると、記事は増えても問い合わせにつながらない、手間をかけた割に順位が上がらないといった状況に陥りやすくなります。施策を始める前に、戦略として方向性を決めておくことが大切です。

SEO戦略で決める主な項目

SEO戦略で決める項目は、大きく分けて5つあります。1つ目は、SEOで達成したい目的と目標の数値です。2つ目は、接点を持ちたいターゲットです。3つ目は、狙う市場とキーワードの範囲と優先順位です。

4つ目は、それぞれのキーワードを対策するページと、サイト全体の構造です。5つ目は、実行のスケジュールと体制、成果を測る指標です。これらが1つの線でつながっていることが、成果につながるSEO戦略の条件です。

SEO戦略が必要な理由

SEOは、取り組んでから成果が出るまでに、一般的に半年から1年程度かかると言われています。方向を誤ったまま進めると、その期間の人手と費用が無駄になってしまいます。

また、SEOでできる施策は数多くありますが、すべてに取り組むことは現実的ではありません。限られた人手と予算で成果を出すためには、成果への影響が大きい施策から順に取り組む必要があり、その判断基準となるのがSEO戦略です。SEOで成果が出るまでの期間の考え方は「SEOの効果が出るまでの期間」で解説しています。

SEO戦略を立てる前に決めておくこと

SEO戦略の具体的な手順に入る前に、戦略の前提となる3つの点を決めておきましょう。前提があいまいなまま進めると、キーワードの選び方や施策の優先順位を判断できなくなります。

目的とKGIを事業の成果につなげる

最初に決めるのは、SEOで何を達成したいのかという目的です。問い合わせの獲得、資料請求、商品の購入、採用への応募、ブランドの認知など、目的によって狙うキーワードや作るページが大きく変わります。

目的は「検索順位を上げる」「アクセス数を増やす」ではなく、「月に◯件の問い合わせを獲得する」のように、事業の成果に直結する指標(KGI)で設定することが大切です。順位やアクセス数は、その目的を達成するための途中の指標として扱います。

ターゲットと検討のプロセスを整理する

SEOで接点を持ちたいのは、どのような人なのか、検討のどの段階にいる人なのかを整理します。業種や役職、抱えている課題、情報を探すきっかけなどを具体的に描きましょう。

あわせて、ターゲットが課題に気づいてから、情報を集め、比較し、問い合わせや購入を決めるまでの流れを整理します。検討のどの段階で、どのような言葉で検索するのかが分かると、狙うべきキーワードと作るべきページが見えてきます。

営業担当者や問い合わせ窓口の担当者に、顧客からよく受ける質問や、問い合わせのきっかけを聞くことも有効です。現場で聞かれている疑問は、そのまま検索されている言葉であることが少なくありません。

使える人手と予算、期間を把握する

SEO戦略は、使える資源の範囲で立てる必要があります。記事を書ける担当者は何人いるのか、外部に依頼する予算はあるのか、成果をいつまでに求められているのかを確認しましょう。

月に1〜2本しか記事を作れない体制で、競合の多いキーワードを数多く狙う計画を立てても、実行できません。体制に合った計画にすることが、戦略を絵に描いた餅にしないためのポイントです。

成果につながるSEO戦略の立て方7ステップ

前提が決まったら、具体的な戦略を組み立てます。現状を正しく把握し、勝てる領域を見極めたうえで、実行と測定の計画まで落とし込むことが大切です。ここでは、SEO戦略を立てる7つのステップを紹介します。

ステップ1:自社サイトの現状を分析する

Google Search ConsoleとGA4を使い、現在どのような検索語句で流入があるのか、どのページから問い合わせが発生しているのかを確認します。インデックスされていないページや、技術的な問題がないかもあわせて確認しましょう。

すでに成果につながっている検索語句やページは、強化すべき資産です。反対に、アクセスはあるのに成果につながっていないページは、改善の候補になります。

ステップ2:競合と検索結果を分析する

狙いたいキーワードで検索し、上位に表示されているサイトを確認します。大手のメディアや公的機関ばかりが並ぶキーワードもあれば、中小企業のサイトが上位に表示されているキーワードもあります。

自社と同じ規模のサイトが上位に表示されているキーワードや、上位のページが検索意図に十分に答えていないキーワードは、勝てる可能性が高い領域です。競合の強さと自社の強みを比べ、勝負する領域を決めましょう。

検索結果では、どのような種類のページが上位に表示されているかも確認します。解説記事が多いのか、サービスの紹介ページが多いのか、比較記事が多いのかによって、Googleが判断している検索意図が分かります。自社が作ろうとしているページの種類が、検索結果の傾向と合っているかを確かめておきましょう。

ステップ3:キーワード戦略を立てる

キーワードの候補を集めたら、検索する人の検討段階ごとに分類します。課題に気づいたばかりの人が使う情報収集の言葉、比較検討の段階で使う言葉、問い合わせや購入の直前に使う言葉などに分けると、全体像を把握しやすくなります。

問い合わせに近い言葉ほど成果につながりやすいため、優先順位を高く設定するのが基本です。キーワードの選び方は「ブログのキーワードの選び方」、検索意図の調べ方は「検索意図の分析方法」で解説しています。

ステップ4:サイト構造とコンテンツの計画を立てる

選んだキーワードを、どのページで対策するのかを決めます。サービスページで対策すべき言葉、ブログ記事で対策すべき言葉、事例ページで対策すべき言葉など、検索意図に合ったページの種類を選びましょう。

関連するテーマの記事を、テーマの中心となるページと内部リンクでつなぐと、サイトがそのテーマに詳しいことが伝わりやすくなります。1つのキーワードに対して1つのページを対応させ、似たページ同士が同じキーワードで競合しないよう設計することも大切です。

ステップ5:技術的な問題を取り除く

コンテンツを増やす前に、評価の妨げになる技術的な問題を取り除きましょう。重要なページがnoindexになっている、robots.txtでクロールを拒否している、表示速度が極端に遅い、内容の薄いページが大量にあるといった問題があると、コンテンツの評価が正しく反映されません。

マイナス要素を先に取り除くことで、その後の施策の効果が出やすくなります。技術的な問題の確認方法は「SEOチェックのやり方」で紹介しています。

ステップ6:実行のスケジュールを決める

施策の優先順位が決まったら、いつ、誰が、何を行うのかをスケジュールに落とし込みます。新しいページの制作、既存ページの改善、技術的な修正などを、月ごとの計画に整理しましょう。

最初の3か月は成果に近いページの整備と技術的な修正、次の3か月は情報収集段階の記事の拡充というように、段階を分けて計画すると、進捗を管理しやすくなります。

ステップ7:KPIと測定の方法を決める

最後に、戦略が順調に進んでいるかを判断するための指標(KPI)と、確認の頻度を決めます。KGIから逆算して、問い合わせ数、検索からの流入数、狙ったキーワードの順位などを設定しましょう。

指標をいつ、誰が確認し、どのような状態になったら計画を見直すのかまで決めておくと、戦略を立てたまま放置することを防げます。KPIの設計は、次の見出しで詳しく解説します。

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成果につながるSEO戦略のポイント

同じ手順で戦略を立てても、成果が出る戦略と出ない戦略があります。違いを生むのは、勝てる領域の選び方と、他社にはない価値をコンテンツに込められるかどうかです。ここでは、戦略を立てるときに押さえたい4つのポイントを紹介します。

勝てる領域から順に攻める

検索される回数の多いキーワードは魅力的ですが、競合も強く、上位に表示されるまでに長い時間がかかります。最初から競争の激しいキーワードを狙うと、成果が出る前に予算や担当者の意欲が尽きてしまうおそれがあります。

まずは、検索される回数は少なくても、自社の強みが活き、競合が手薄な具体的なキーワードで上位表示の実績を積みましょう。関連する記事で評価が高まると、より競争の激しいキーワードでも上位を狙いやすくなります。

一次情報で他社にない価値を出す

上位のページと同じ情報を並べただけのコンテンツは、読者にとって新しい価値がありません。自社の事例や実績、現場で得た知見、独自の調査結果など、自社にしか書けない情報を盛り込みましょう。

Google検索セントラルの有用なコンテンツの作成に関するページでは、検索エンジンのランキングを操作するためではなく、主にユーザーのために作られたコンテンツを評価すると説明されています。経験、専門性、権威性、信頼性を表すE-E-A-Tの中でも、信頼性が最も重要とされています。

新しい記事と既存ページの改善を組み合わせる

SEO戦略というと、新しい記事を増やすことに目が向きがちです。しかし、すでに公開しているページの中には、少し改善するだけで順位が上がるものも少なくありません。

検索結果の2ページ目に表示されているページや、表示回数が多いのにクリック率が低いページは、改善によって成果が出やすい候補です。新しい記事の制作と既存ページの改善を、計画の中でバランスよく組み合わせましょう。改善の進め方は「コンテンツリライトの方法」で紹介しています。

自然に紹介される理由を作る

ほかのサイトから紹介されるリンク(被リンク)は、今もGoogleの評価に関わる要素の1つです。ただし、順位を上げる目的でリンクを購入したり、不自然に集めたりする行為は、Googleのポリシーに違反します。

独自の調査データや業界の用語集、役立つテンプレートなど、ほかのサイトが参考として紹介したくなるコンテンツを計画的に作ることが、自然な被リンクを集める近道です。取引先や業界団体との関係を活かして、自社の取り組みを紹介してもらう方法もあります。

社名やサービス名で検索される状態を目指す

検索からの集客が増えると、社名やサービス名で検索してくれる人も増えていきます。社名で検索する人は、すでに自社に関心を持っている人であり、問い合わせにつながりやすい傾向があります。

SEOで接点を持った読者に、記事を通じて自社の考え方や強みを伝え、指名で検索される状態を作ることも、SEO戦略の重要な目標の1つです。指名検索を増やす方法は「指名検索を増やす方法」で解説しています。

SEO戦略のKPI設計と効果測定

戦略が成果につながっているかを判断するには、KPIを正しく設計し、定期的に確認する必要があります。KGIとKPIがつながっていないと、数値は伸びているのに成果が出ないという状況が起こります。

KGIからKPIを階層で設計する

KPIは、KGIから逆算して、いくつかの階層に分けて設計するのが基本です。たとえば、KGIを「月20件の問い合わせ」とした場合、中間の指標として「検索からの流入数」や「問い合わせページへの到達率」を、先行する指標として「狙ったキーワードの順位」や「公開したページ数」を設定します。

先行する指標は早い段階で変化が見え、KGIは時間をかけて変化します。それぞれの指標が何につながっているのかを整理しておくと、どこで成果が止まっているのかを特定しやすくなります。KPIの考え方は「オウンドメディアのKPI設定」で詳しく解説しています。

確認の頻度と見直しの時期を決める

検索順位や流入数は、週に1回から月に1回程度確認し、大きな変化がないかを把握します。問い合わせ数などのKGIは月ごとに確認し、目標に対する進み具合を評価しましょう。

戦略そのものの見直しは、3か月から半年ごとを目安に行います。狙ったキーワードで順位が上がらない場合は、キーワードの選び方や競合の評価を見直し、必要に応じて優先順位を組み替えます。

成果が出るまでの期間を社内で共有する

SEOは、施策を始めてから成果が出るまでに時間がかかります。社内でその前提が共有されていないと、数か月で「効果がない」と判断され、取り組みが打ち切られてしまうことがあります。

戦略を立てた段階で、どの時期にどの指標がどの程度変化する見込みなのかを、経営層や関係部署と共有しておきましょう。早い段階では、公開したページ数やインデックスの状況、狙ったキーワードの順位の変化を報告し、取り組みが前に進んでいることを示すことが大切です。

順位以外の変化にも目を向ける

AIによる概要の表示などにより、検索順位が高くてもクリックが増えにくいケースが出てきています。順位だけを見ていると、実際の成果の変化を見誤るおそれがあります。

順位に加えて、問い合わせ数や社名での検索数、問い合わせをした人が最初に見たページなど、事業の成果に近い指標を重視することが大切です。

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AI検索の時代に求められるSEO戦略

Google検索では、AIが検索結果の上部に要約を表示する「AIによる概要」が広がり、ChatGPTなどの生成AIで情報を調べる人も増えています。SEO戦略も、検索順位だけでなく、AIの回答で自社の情報が参照されるかどうかを意識する必要があります。

質問に端的に答える構成にする

AIによる概要では、質問に対する答えが分かりやすく書かれたページが参照されやすいと考えられます。見出しで読者の疑問を示し、その直後に結論を簡潔に書き、根拠や詳しい説明を続ける構成にしましょう。

読者にとって分かりやすい構成は、AIにとっても内容を理解しやすい構成です。AIによる概要への対策は「AIOとは?」で紹介しています。

公式な情報を正確に発信する

生成AIは、Web上のさまざまな情報をもとに回答を作ります。自社のサービス内容や料金、実績、会社の情報などが、公式サイトで正確に分かりやすく発信されていないと、AIが誤った情報をもとに回答してしまうおそれがあります。

自社の公式サイトを、自社に関する最も正確で詳しい情報源にしておくことが、AI検索の時代のSEO戦略の基本です。

SEO以外の接点と組み合わせる

検索の形が変わっても、自社に関心を持ってもらう仕組みの大切さは変わりません。SNSやメールマガジン、セミナー、展示会など、検索以外の接点で得た関心が、社名での検索や記事の閲覧につながることもあります。

SEOを単独の施策として考えるのではなく、マーケティング全体の中での役割を決めておくと、AI検索の広がりによって検索からのクリックが減った場合にも、成果を保ちやすくなります。

SEO戦略でよくある失敗と注意点

SEO戦略を立てても、進め方を誤ると成果につながりません。よくある失敗のパターンを知っておくことで、同じ失敗を避けられます。

順位やアクセス数そのものを目的にしてしまう

検索順位やアクセス数は分かりやすい指標ですが、それ自体が目的になると、成果につながらないキーワードばかりを狙ってしまいます。アクセス数は増えても、問い合わせにつながらない読者ばかりが集まる状態です。

施策を判断するときは、常に「この施策はKGIの達成にどうつながるのか」を確認しましょう。

キーワードを手当たり次第に狙ってしまう

関連しそうなキーワードを次々と記事にしていくと、サイトのテーマが分散し、何の専門家なのかが伝わりにくくなります。似た内容の記事が増え、サイト内の記事同士が同じキーワードで競合してしまうこともあります。

キーワードは、自社の事業との関係と成果への近さで優先順位をつけ、テーマを絞って深く掘り下げることが大切です。

短期間で成果を判断してしまう

SEOは、取り組んでから成果が出るまでに時間がかかります。数か月で目に見える成果が出ないからといって方針を頻繁に変えると、どの施策が効果を生んだのかが分からなくなります。

あらかじめ決めた見直しの時期までは計画どおりに進め、先行する指標の変化を確認しながら判断することが大切です。

外部の会社に戦略まで任せきりにする

SEOの専門会社に依頼することは、成果を早めるうえで有効な手段です。ただし、自社の強みや顧客のことを最もよく知っているのは自社です。戦略の判断をすべて外部に任せると、自社の事業に合わない方向に進んでしまうおそれがあります。

外部の知見を活かしながら、目的やターゲット、優先順位の判断には自社も関わり、施策の意図を理解したうえで進めることが大切です。依頼先の選び方は「SEO会社の選び方」で解説しています。

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まとめ

SEO戦略とは、検索からの集客を事業の成果につなげるために、どの市場とキーワードで勝負し、どの施策に資源を使うのかを決める計画です。戦略を立てる前に、目的とKGI、ターゲットと検討のプロセス、使える資源と期間を明確にしておきましょう。

戦略は、現状分析、競合と検索結果の分析、キーワード戦略、サイト構造とコンテンツの計画、技術的な問題の解消、スケジュールの作成、KPIの設定という7つのステップで組み立てるのが基本です。勝てる領域から攻め、一次情報で他社にない価値を出し、既存ページの改善も組み合わせることが、成果を出すポイントになります。

KGIから逆算したKPIで進捗を確認し、定期的に戦略を見直しましょう。AI検索の広がりも踏まえ、読者の疑問に正確に答える公式な情報を発信し続けることが、長く成果を生むSEO戦略の近道です。